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横浜開港150周年―歴史や最新の科学・芸術に触れよう!
kyoikujin
2009/6/5 掲載
「開国博Y150」公式ガイドブック―153日間超詳細ガイド (ぴあMOOK)

 2日に、開港150周年を迎えた横浜。当日は体験航海や記念式典が開かれ、みなとみらい地区を中心としたイベント会場では、9月下旬まで、横浜の歴史をはじめ、最新の科学や芸術を身近に感じることができる様々なイベントが開かれています。梅雨の合間をぬって、歴史散歩に出向いてみてはいかがでしょうか。

横浜開港の歴史

 1859年、当時100戸ほどであったと言われる横浜村で、日米修好通商条約が締結されました。もとはと言えば、その舞台には東海道沿いの大きな宿場町であった神奈川が予定されていたそうですが、外国人とのいさかいを避けるため、お隣にある当時100戸ほどしかなかった横浜村がその場となったそうです。条約の内容には領事裁判権など、いろいろな問題もありましたが、日本はついに約200年続いた鎖国を解くことになったのです。

 その後、外国人居留置に住む外国人との商売取引などが盛んになり、横浜はアイスクリームやビール、テニスなど、たくさんのものを全国へと広める、海外との交流窓口としての役割を担いながら発展していきました。

 このような歴史のゆらぐ黒船来航の以前から横浜の変化をずっと見守り続け、現在では横浜開港資料館の中庭に移植されている玉楠の木の精、「たねまる」が、今回の横浜開港150周年記念イベントのキャラクターとなっています。

横浜開港150周年記念のイベント

 その記念イベント「開国博Y150」では、みなとみらい地区を中心に、様々な催しが開かれています。横浜ものがたりでは、横浜から日本全国へ広がった洋食やスポーツ、乗り物などを、実際に見て触れることができる体験型展示や、横浜にゆかりのある人物や産業などを楽しく学べるワークショップなどを開催しています。

 横浜の歴史を学ぶほかにも、宇宙飛行士・向井千秋さん監修の、横浜の空に浮かぶ直径20メートルの地球型スクリーンにのせてかけがえのない地球環境を守ることの大切さなどのメッセージを展開するショー、「アースバルーン」や、クモの巣(web)型ネットワーク社会のシンボルとして、また「絆とつながり」の象徴として登場した、フランスのスペクタクルアート劇団のクモ型ロボット、「ラ・マシン」など、最新の科学や芸術に触れることができ、夜まで楽しめるイベントも盛りだくさんです。また、「たねまるマップ」を持ってお薦めスポットを巡るスタンプラリーなどもあり、9月27日ごろ(一部を除く)まで開催されています。

 余談ですが、英国のロンドンを象徴する時計塔、ビッグ・ベンも、先月31日に150年を迎えたそうです。黒船の来航とビッグ・ベンが初めて稼動したのが同時期だったなんて、何だか不思議な気がしますね。

 「黒船来航」など、普段は歴史の教科書に載っている遠い世界のお話のように感じる出来事ですが、これを機会に、ぜひ歴史を身近で感じに出かけてみてはいかがでしょうか。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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