きょういくじん会議
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これからのPTAは? 「組織改革必要」9割
kyoikujin
2009/6/8 掲載
PTAのあいさつ・司会進行・文書の事典

 多くの学校で設置されているPTA。おそらく、ほとんどの教師と保護者の方々が会員になっているのではないかと思います。
 5月28日の産経新聞のアンケートによれば、PTAは「必要」「子どもの教育や親自身にとってプラスになる」と考える人は半数を超え、さらに「組織改革が必要」と考える人は9割にも上るそうです。

 同アンケートの各コメントをみると、学校教育は教師だけでなく保護者の協力も必要であると考える一方で、PTAの組織がかたちだけのものになっている状況があることがうかがえます。「組織改革が必要」と考える割合が高いことを考えると、PTAが効果的に機能していないと感じる人は多いのかもしれません。

 PTAを廃止し組織改革を行なった学校と言えば、東京都杉並区の和田中学校が有名でしょう。昨年、PTAを「保護者の会」とし、地域本部に参入させました。当時、校長であった藤原和博氏は5月29日の産経新聞の記事で改革の理由の1つとして

どこの学校のPTAでも役員を決めるときにみんなが下を向き、沈黙に耐えられなくなった優しいお母さんが手を挙げ、役員を押しつけられるという状況が繰り返されているからだ。PTA制度が時代に合っていない。無理やり続けていくと多くのお母さんが不幸になる。

と述べており、同校は将来的には保護者の会と地域本部の統合を目指しているようです。

 この地域本部については、昨年より文部科学省も「学校支援地域本部事業」をスタートし、現在も公募しています。昨年発表された「みんなで支える学校 みんなで育てる子ども」−「学校支援地域本部事業」のスタートに当たって−の中では、PTAについて「これまでの蓄積を生かしつつ、地域との連携も深め、学校支援地域本部に積極的に参画していただきたいと考えます」と述べており、PTAの地域本部への参加を促しています。

 今後、組織改革を検討する学校は増えるかもしれませんね。みなさんは、PTAの組織改革についてどう思いますか。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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