大学設置・学校法人審議会は27日、19件の教職大学院設置を認可した。今年7月に21件が認可を申請したが、東京福祉大学大学院と聖徳大学大学院の2件は申請を取り下げた。

　教職大学院は教員養成に特化した専門職大学院で、今年4月に創設された「教職大学院制度」により、設置が可能になった。

　複雑化、多様化している学校現場が抱える課題に対応するため、専門的な知識だけでなく、実践力・応用力を身につけた教員を育成することを目的としている。そのため修了要件として必要な45単位以上のうち、10単位以上は実際に学校現場に入って実習を行なう（教職経験のある学生は全部または一部免除もあり）。また、指導を行なう専任教員は、小学校などの教員として経験を積んだ実務家教員が4割以上になる。

　教職大学院のもう一つの目的として、現職教員を対象に地域や学校における指導的役割を期待されるスクールリーダー（中核的中堅教員）を養成することも挙げられている。

　新人養成とリーダーの育成。2本柱で教育力の底上げにつながるか。一朝一夕で成果が見える制度ではないが、期待を持って見守りたい。

• 平成20年度開設予定大学等一覧（文部科学省）
  http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/daigaku/toushin/t_d20.htm
• 専門職大学院設置基準等の一部を改正する省令等について−「教職大学院制度」の創設について−（文部科学省）
  http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/19/03/07030503.htm
• 教職大学院設置へ―21大学が申請（きょういくじん会議）
  http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/news/?id=20070119