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入学金未納生徒に入学式の出席を認めず―千葉県立高校
kyoikujin
2008/4/14 掲載

 新聞各紙の報道によると、千葉県八千代市の県立八千代西高校が、8日の入学式に、入学金未納の生徒2人を出席させなかったことが分かった。同校は、事前に入学金が必要なことを通知していることから「苦渋の選択」と説明しているとのことだ。

 この生徒らは、県条例により入学金を納めないと入学を許可できないといった理由から、入学式の間、別室で待機させられ、式後に保護者が入学金を納めたため、入学を認められた。同校は、入学金など9万円を式の当日に納めることは文書と説明会で事前に連絡しており、2人の保護者も出席していたという。また、全額を用意できない場合、分納も可能と説明していたとのことだ。

 この事件に対し、13日の毎日新聞の記事には、「非教育的対応」「極めて機械的、官僚的対応」との批判も掲載されている。

 いまだ世間を騒がせている給食費未納問題では、いわゆる「モンスターペアレント」の存在が指摘されているが、今回は新聞各紙とも今のところそうした指摘はない。止むを得ない措置だったといっても、同校への批判は免れられないようだ。

 ちなみに、千葉県教育委員会のホームページでは、県立高校の授業料等について、授業料減免制度や奨学金貸付制度を案内している。授業料減免制度では、世帯の収入等に応じて、授業料の半額または全額が免除されるとあり、同校が説明している分納も含め、経済的な理由から学費の捻出が難しい家庭への救済策はいくつか用意されている。

 どのような経緯で入学金を持参することができなかったのかは明らかにされていないが、「条例に反した」とがを保護者ではなく、義務教育を終えたばかりの子どもに、まず突き付けることになってしまったとも言える状況が妥当だったのか、今後のためにも十分協議する必要があるようだ。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
1件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2008/4/15 9:08:59
     これは親がうっかり忘れたか確信犯なのかで大分変わりますよね。
     しかし、当日忘れたら即アウトというやり方は問題あったと思います。
    説明会の日から入学式までに振込みということにしておいて、それでも支払いがなかったら出席させないというのはありだと思います。義務教育ではないわけですし。
     友人の都立校職員は給食費の滞納があったら即給食を止めるからほとんど滞納はないと言ってました。
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