財団法人日本青少年研究所は、高校生の消費に関する調査を公表した。調査の概要(PDF)が同研究所のホームページにも掲載されている。調査の目的は、情報化、消費化が進む現代において、日本の高校生がどのような消費意識をもち、またどのような消費行動をとっているかを把握すること。あわせて、同世代の米国、中国、韓国の高校生も調査し、どのような異同があるかも分析している。
調査内容は、「小遣いの金額や使い方」「消費をめぐる人間関係」「ブランドや流行意識」「環境や食の安全意識」「消費行動」「金銭感覚」。4カ国とも1,000〜1,500人程度が調査対象者数となっている。
小遣いについては、日本の高校生の「1ヶ月に自由に使えるお金の平均」は10,250円、「希望する1ヶ月の金額」は14,910円、「1ヶ月で使う金額」は7,210円で、希望する金額と使用する金額が4カ国中一番乖離している。
一方で、「親がいつも節約精神が大切というか」という質問に対して、全くそう、どちらかといえばそうと答えた日本の高校生は48.6%(米国78.1%、中国85.6%、韓国82.0%)で他3ヶ国とはかなり差が開く結果となっている。倹約家というイメージもある日本人だが、最近は変わってきているのだろうか。あるいは、金銭教育というものをあまりしないということが背景にあるのかもしれない。
ブランドや流行については、日本の高校生は「メディアに影響されやすい」が56.5%と高く(米国33.5%、中国32.6%、韓国45.9%)、「自分はかっこいいほうだと思う」は12.9%(米国67.9%、中国40.3%、韓国35.2%)と極端に低くなっている。流行に敏感で自分に自信がもてない日本の高校生の姿が垣間見られる結果となったようだ。
自ら収入を得て家計管理をするようになり、将来への備えなども視野に入るようになると、自然と考え方も変わってくるのでしょうね。