車内の熱中症事故―春先から初夏にかけてが最も危険
2008/4/23 掲載
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14日、鹿児島県内のパチンコ店の駐車場に駐車した自動車で寝かせていた男児(1歳7か月)が熱中症で死亡するというニュースが各紙で報じられた。気象庁のデータでは、当日の最高気温は23.7度。一見過ごしやすい気温にも思えるが、実際には大きな危険と隣りあわせであることを認識しなければならない。JAF(社団法人日本自動車連盟)によると、自動車の車内における子どもの熱中症事故は、真夏よりも、春先から初夏にかけて多発する傾向があるとのことだ。
同社は、この原因を保護者の過信や知識不足と指摘する。過ごしやすい気候の中では、子どもに危険が及ぶほどに車内が高温になるとは保護者が認識しにくいためだ。
同社が行なった「車内温度の危険性」をテーマにしたテストによると、今回の事故とほぼ同じ外気温(23.3度)で、車内の温度は48.7度まで上昇している。最も気温の上がりやすいダッシュボード付近では70度を超える結果となった。今回のテストでは日の出から日没までの温度変化を測定しているが、大人に比べて代謝の良い子どもにとっては、ほんの10分でも命の危険が伴う可能性があるという。
今回の鹿児島県の事故に限らず、自動車の車内に置き去りにされた子どもが熱中症で死亡または重症となる事故が相継いでいる。その原因の多くは、保護者や保護責任者の認識・知識不足によるところが大きい。このような知識をしっかりと身につけることで、子どもの危険性に対する高い感度を保つことが重要であろう。
- 過去最高気温を更新―猛暑の被害から生徒を守るには(2007/8/19)
http://www.meijitosho.co.jp/eduzine/news/?id=20070211
この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
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