教育オピニオン
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学級開きから始める 自立につながる学級経営とICT活用
青森県公立小学校教諭前多 昌顕
2025/4/1 掲載

学級のルールを子どもと一緒に作る


 GIGAスクール構想により一人一台端末が配付され、ICT活用が学習の一環となりました。しかし、学級経営において「どこまで子どもに任せ、どこから教師が管理すべきか」は重要なテーマです。特に学級開きの段階で、子どもたちと一緒にICT機器のルールを決めることが、主体性と責任感を育む鍵となります。
 学級のルール作りは、教師が一方的に決めるのではなく、子どもたちと対話しながら進めましょう。「子どもと共に考える」「端末を特別なものとしない」が、これからの学級づくりのカギになります。

ICT機器を日常化し、適切な使い方を促す


 ICT機器は学習の道具であり、特別なものではありません。しかし、使用機会が少ないと、子どもたちは「特別なもの」として扱い、授業中に関係のない操作をしてしまうこともあります。端末を日常的に活用できる環境を整え、休み時間なども含めて自由に使える時間を増やすことで、適切な使い方が身についていきます。
 もちろん、使用ルールを決めたからといって、トラブルがゼロになるわけではありません。学級開きの段階で「トラブルは起こるもの」と理解し、問題が発生した際には子どもたち自身に話し合いをさせることが重要です。自分たちで考えることで、ルールの意義を理解し、より適切な使い方を模索するようになります。

ICT機器の活用を段階的に広げる


 学級開き直後は、教師がICTツールを指定し、基本操作に慣れさせることが大切です。例えば、Googleドキュメントで作文を書いたり、スライドで発表資料を作ったりすることで、ICTを活用する基礎力を身につけさせます。
 次の段階では、子どもたちにツール選択の自由を与えましょう。例えば、「調べたことをまとめて、ホワイトボードに貼り付けましょう。ツールは自由です。」と伝えることで、子どもたちは自身のスキルに合った方法を選ぶようになります。時間設定を明確にし、アナログツールも選択肢に入れることで、より柔軟な学習環境を作ることができます。

子どもの主体性を育む学級経営


 ICT機器の活用を学級開きから適切に進めることで、子どもたちの主体性を育むことができます。学級開きの段階で、

  • ルールを子どもと一緒に作る
  • 端末を日常的に使える環境を整える
  • 活用の幅を徐々に広げる といった取り組みを行うことで、学級全体の自立性が高まり、ICTを学びの道具として適切に使えるようになります。

 学級経営の基盤としてICTを活用し、子どもたちの主体的な学びを支える環境を整えていきましょう。

前多 昌顕まえた まさあき

青森県プログラミング教育研究会発起人で事務局長
マイクロソフト認定教育イノベーターエキスパート(MIEE)2018-2025,マイクロソフトイノ
ベーティブエデュケーターフェロー2021-2025,Google for Education 認定トレーナー3,NPO 法人学修デザイナー協会理事で学修デザインシート開発者。
日本見切れ写真協会家元
著書に『Before & After でわかる ICT 超活用授業ハック』『先生のための Canva ハック 60+α』『先生のための超高速業務ハック』『先生のための ICT ワークハック』(すべて明治図書)、共著に『逆引き版 ICT 活用授業ハンドブック』(東洋館出版)等がある。

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