
- 学級づくりにいかす!体育授業
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運動全般が苦手な6年生のA君。4月最初の跳び箱の授業では、跳び箱に近づくのも嫌という状態。「跳び箱に跳び乗ってまたがるだけ」と言っても、全く聞く耳なし。列に並んでいるふりをしているだけで、「勇気を出してがんばろう!」と励ましても、のれんに腕押し。結局、跳び箱に近づくことすらせず、授業時間が終了してしまいました。
授業でのこんな失敗ありませんか?
今回は、体育が苦手な子どもへの跳び箱指導のポイントをテーマにとりあげました。
ポイント1まずは何より安全な場づくり
子どもが跳び箱運動を避ける原因の一つが、痛みへの恐怖感です。
単純に、痛いからやりたくないのです。または、痛い思いをするのを想像してしまうから、やりたくないのです。身体がすくんでいる以上、精神論で押してもどうにもなりません。逆に「安全」を感じるだけで、ぐっと挑戦しやすくなります。
「高さ」と「柔らかさ」がキーワードです。着地点に小マットを重ねて高く積む、またはセフティマットを置く、重ねた小マット自体を跳び箱代わりにするなど、さまざまな方法が考えられます。

ポイント2まずは何より安全な場づくり
跳び箱運動へのもう一つの恐怖感が、周りの目です。仲間に、跳べない自分の姿を見られたくない。この心情は、特に自意識が高まる高学年になると顕著に見られます。
ここも、「気にせずがんばれ」といって本人に精神論で押しても無駄です。気にするなといわれても気になるから、今この状態な訳です。
失敗を笑わない、というレベルではなく、失敗を歓迎する空気が必要です。
跳べないのは「失敗」ではなく、「挑戦」の結果です。やらなければ失敗もない訳です。成功へ一歩ずつ近づいている行為です。見方の違いですが、行為への意味付けが全く違ってきます。
跳び箱に跳び乗っただけだとしても、まずは教師が率先して「すごい!」と大喜びすることです。そして「さっきより良くなった!」の後は「そう思わない!?」と周りの子どもを巻き込んでいきましょう。

ポイント3子どもの力を生かしていこう
教師がどんなに声をかけても駄目な時、子ども同士だと成功することがあります。
特に効果絶大なのが、「できなかったのにできるようになった子ども」のアドバイスや励ましです。例のように全くやらない子どもがいた場合でも、この姿を見ると心が動きます。(前提として、挑戦する子どもには跳ばせられる技能が教師に必要です。)
こうした子どもの声かけは、実に的確にポイントをおさえており、かつ子どもの心に響きます。教師の声かけでは全く反応しなかった子どもが動くことがあります。
つまりこれは、跳べないという個人の課題を、クラスの仲間の課題にし、クラスみんなの喜びにしてしまうことです。
つまりは、学級づくりと同じなのです。

今月の格言
跳び箱の授業と思うな。
学級づくりと思え。