温かい日と寒い日が入れ替わりにやってきますね。ところでみなさん、ご存知でしたか?
実は、この『特別支援のツボ』、書き始めて11か月目になりました。もう、残すところあと1号です。早いものですね!
昨年の4月、お世話になっていた編集者から突然の電話がありました。
「黒川先生、メルマガに原稿をお願いできませんか? 『特別支援のツボ』っていう欄で、通常の学級担任向けに1年間連載して欲しいんです。」
「6、700字らしいし、先生ならすぐに書けますよ。」
「うん? メルマガ? それってなんだろう?…」「ううん? 毎月? 600字くらい?何を書けばいいのだろう?」頭の中を??マークがいっぱいでしたが、なんだか恥ずかしくて聞けないこともあり、この人のお話なら断れません。
「私でも大丈夫なら書いてみます。後で担当の方から詳しいメールをください。」
で携帯を切りました。
当初の話の600字は、読みごたえある1200字くらい以上にということになりました。5月。おずおずと書き始めました。毎月、書いていくうちに、自分が教育現場で感じていたことを、私らしく正直に表現してみようと居直ってきました。
一番反響のあったのは、何月号でしょう?
なんと8月号でした!
「学校というせまい枠を飛び越えて、2学期へのエネルギーを蓄えるために勇気をもって様々な研修を」と手紙形式を用いて訴えました。みんな忙しいんですよね。自分を取り戻す時間と体験的な研修が必要です。『心と体の健康・余裕』が特別支援では一番大切なのだと、私自身も気付かされました。
7月号、11月号では、保護者達の声や目線を紹介しました。
私個人には「言いたかったこと、なぜかうずうずしていたことを書いてくれてすっきりした」と、意見が寄せられました。「はっとした思いです」とメールされてきた方もいます。難しいけれど、『保護者との協力関係に繋がる』方向性を目指したいですね
9月、10月号は、まじめな文章にしています。
2学期のハードルの高さを、明確にしておきたかったからです。嬉しかったのは、この2か月分をダウンロードして、校内研修の資料にしてくれたという話を何人かにお聞きしました。『子どもたちの直面している困難さ』、2学期の行事に関わらず、まだまだありますよね。固有のものを分析して分かりやすくしておくと、教師側ができること増えていくと思いました。
12、1月号と、学校評価などに触れました。
「先生って前向きですね。」
「元気が出ます。」
と言われます。でも、いつも前向きになどなれないのが人間です。いつも元気でいられないのが私たちです。特別支援教育って、上手くいかないことが多いから、一緒に歩んで元気にしてくれる人と繋がるんですね。『互いを前向きにしてくれる関わり』、会合、研修、遊び、大切だと思います。
私、まだ、通常の学級の「授業」そのものに触れていないなと思いました。心残りです。この頃、授業案に興味があります。特別支援教育に視点を当てて本時の指導案を立ててみる(通常の学級で)、この取り組みがこれからとても重要になってくる予感がしています。
子どもたちの実態があり、本時のねらいがある。指導案(略案)では、ねらいに沿って、指導の内容・流れがあります。それに対して、指導案には、教師の支援・発問・配慮…が書かれます。
教室で気になる子の予測されるつまずきや行動に対して、様々な支援、配慮が考えられるようになりました。それでも、つまずくこと、予測外なことがあるのが日常です。結局、よかったこと、上手くいかなかったことの両方を、複数の参観者が見てとり、もう一度、こうだったらより良かったかもしれない授業(案)を作り変えていくことが大切なのではないでしょうか。「やり直し指導案」…実際に指導しなくても、頭の中で、指導内容・指導の流れづくりを変えてみることを何度も経験していくことが大事なのではないかなと思います。
授業のユニバーサル化とも少し違うスタンスかもしれません。実際に目の前にいる支援が必要な子に、より適切な支援の場・授業づくりをしていく研究です。全ての授業で勿論できません。何人かで、授業を見て、やり直し指導案をつくる、これってこれからの特別支援教育にとっても必要なことだと思うのです。
このあいだ、富山の立山町に研修で行きました。授業案を基に真剣に特別支援教育を考えようとしていました。私もたくさん勉強しました。全国の経験をみんなの経験にしていけるといいですね。
ところで私、この『特別支援のツボ』、悩みながらもはまってしまいました。語りかける私の調子ができてきました。あと1回を楽しみますね。次回は、特別支援のポイント集です。年度末、お忙しいですね、みなさまもお元気で!!
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- 名無しさん
- 2012/2/20 21:35:15
子どもをみる目の確かさ。困り感を感じることができる。どうしたら子どもが困らないのか。どうしたら「できたよ」という成功体験ができるか。日々悩みます。だから、前にいけるのかもしれません。少しでも、子どもたちが困らないように、学ぶ楽しさを味わってほしいと思います。必死でこのコーナーを読ませていただいています。ありがとうございます。