現代教育科学 2004年10月号
「授業力」の検定をこうして創る

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現代教育科学 2004年10月号「授業力」の検定をこうして創る

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ジャンル:
教育学一般
刊行:
2004年9月8日
対象:
小・中
仕様:
A5判 116頁
状態:
絶版
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目次

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特集 「授業力」の検定をこうして創る
提言・教員の「授業力」検定がなぜ必要か
いま、教員の資質・能力の向上が一層求められている
山極 隆
《最強のスイッチ》を握る校長
長南 博昭
授業力をライセンスで認定して給料を決める
大森 修
TOSS授業技量検定をどう見るか―参加者の意見
授業検定は、授業上達速度を加速させる
河田 孝文
教師の世界に革命的なシステム誕生
松藤 司
子どもに笑顔と実力をつけられる教師をめざすTOSS授業技量検定
木村 重夫
指標に照らせば、授業の腕が一目瞭然となる!
岡田 健治
教師の実力を確実に向上させている
染谷 幸二
学校ぐるみの「授業力」アップへの挑戦
授業力向上のために公開研修会を開く
槇田 健
授業力を高める秘訣は、研究授業の「事前」と「事後」の工夫にある
吉永 順一
校長の検定の技量も試される
吉川 廣二
授業技術の検定―ここを見るべきだ
教師の「教えたいもの」が、子どもの「学びたいもの」になっているか
有田 和正
「言葉の確定」ができているかを見るべきだ
伴 一孝
国語科授業の検定―ここを見るべきだ
“授業・評価システム”としての国語科授業力
佐藤 洋一
国語の授業を観る六つの視点
椿原 正和
社会科授業の検定―ここを見るべきだ
授業の構成要素から検定項目を設定する
北 俊夫
建設的で前向きな授業であるかを見る
吉田 高志
算数・数学科授業の検定―ここを見るべきだ
「授業の技」その真髄はどこにあるか
鈴木 正彦
リズム・テンポを保つために発問・指示と教材研究の確かさを見る
板倉 弘幸
理科授業の検定―ここを見るべきだ
ハードのネタ、ソフトのネタをどれだけ使いこなせるか
森 一夫
わくわくする授業になっているか
小森 栄治
国語科の単元学習批判 (第2回)
「学力保障」の今日的責任とどう向き合うか
佐藤 洋一
算数科の「問題解決学習」批判 (第2回)
算数科「問題解決学習」のルーツと史的背景
菊池 乙夫
教育ニュース・ズームアップ
1)学校における情報教育実態調査 2)中教審部会が義務教育費で報告
安達 拓二
家庭の教育力の復権 (第7回)
「体罰」の教育的考察(中)
野口 芳宏
人権教育の再構築 (第7回)
人権教育の視点から習熟度別指導を考える(その一)
長尾 彰夫
TOSS授業技量の検定 (第7回)
なぜ若き女教師が授業技量検定に挑戦するのか
向山 洋一
「志」を育てる教育 (第7回)
危機意識と志
新堀 通也
編集後記
江部 満樋口 雅子

編集後記

〇…日本教育新聞(4月9日)で山極隆氏が「授業力の検定制度ほしい」と提唱されたことから、各地で大きな話題となっています。山極氏は文部省主任視学官や大学教官を歴任、その間、中央教育審議会専門委員、教育課程審議会委員なども務めた著名人です。山極氏は次のように提言されています。「各教科の目標を達成する上で、『知識・理解』は身に付けるべき必要条件です。それに加え、『自ら学び考える』『問題解決する』という力を身に付けることが十分条件になります」とし、「学習内容という量の問題も大切ですが、質をどう高めるかが今日問われています。そのためには教員自身が変わらなければなりません。」として、その具体的方法として「例えば、教科の研究団体などで、教員の授業検定のようなものを実施してはどうでしょう」と提言されているわけです。

 教員の授業力の検定を通して、授業の力を段階的に高めていくべきだ、という提言です。「意識改革」などと抽象的なことを言っていても仕方ありません、とまで言い切っています。すでに本誌でも四月号から「TOSS授業技量の検定」が向山洋一氏の連載で始まっています。「授業検定」を受けると、その教師は大きく変化する、授業の技量がだれの目にも分かるくらい激変する、と向山氏は紹介しています。その結果、TOSSの授業技量検定は爆発的な広がりを見せているとも述べています。

〇…向山氏も指摘されているように、不適格教員は職業人としての初歩的な「授業の技量」さえ全く教わってこなかった結果と言えるようです。本号は「授業力の向上」をめざす「授業技量検定」を全国的に展開していく上での検討課題を特集しました。

〈江部 満〉

〇…小泉人気にカゲリが出たきっかけは、首相の「人生いろいろ、会社もいろいろ」という人を食った答弁がきっかけだといいます。たしかに誠実そうに見える≠アとが人気キープの栄養剤だったのに、自らその補給管をはずしたような発言だったように思います。

 「感情と勘定≠ナ人は動く」とは政治のプロの人間観だそうですが、いろいろ発言≠ゥら首相のオゴリの悪臭≠感じとられたとしたら、首相はまだセミプロなのかも…。

 翻ってわが仕事にこれを当てはめてみるに、原稿に「皆様のお役に立てれば幸いです」という下りを発見すると、とたんに、興醒めしてしまう、いえ削ってもらいたくなります。

 だって役に立つかどうかは本を買った人が判断することで、書いた本人が幸いがってどうする≠フだと思うからです。ここまで書いちゃってから「私の意見からは、どんな臭いを嗅ぎとられるか」ちょっぴり気になりはじめました。

〈樋口雅子〉

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