- 特集 「学力調査」結果の説明責任・活用責任
- 提言・「学力調査」の意義・目的を検証する
- なぜ全国で学力を調査するのか
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- 教育評価としての「学力調査」のために
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- 意義・目的を教職員に周知させるための疑問
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- 質問紙調査による学力の背景分析が重要
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- 今こそ要請される校長のリーダーシップ
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- 戦後の学力テスト・調査の反対闘争―その問題点
- 60年代の学力調査反対闘争の教訓
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- 学力調査結果の信頼度を高めるための課題は何か
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- PISA調査(読解力)の結果の影響
- 国語科授業の「開国」を迫る
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- 「読解力」がなぜ現場の課題にならないのか
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- PISA(二〇〇三年)に紛れて、数学教育改造から眼を逸らすな
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- 問題解決過程の工夫でPISA型読解力の育成を
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- 「学力調査」結果の説明責任をどう果たすか―国語科の場合
- 国語科の学力保障と説明責任・結果責任
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- 一人一人の調査結果に即して指導方法の改善を進める
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- 段階のある学習過程を示す
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- 「学力調査」結果の説明責任をどう果たすか―算数・数学科の場合
- トータルな学力観のなかに位置づけて
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- 学力調査を超える子どもの事実を授業で示せ
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- 調査結果の分析・評価・説明責任は学力保障の視点で
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- 「学力調査」結果の活用責任をどう果たすか
- 結果を公表しないことを望むが、公表されたら一喜一憂しない
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- 検査結果を基に授業改善を進めよう
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- 学力調査からみえる、習得率を高める日々の漢字指導とは
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- 課題にとまらず、新たな道へ歩め
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- 学校の国語科カリキュラムの改善に生かす
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- まずは調査問題を分析し、対応する教材、授業形態を創出すること
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- 人権教育時代の同和教育の実践 (第5回)
- 家庭訪問の意義
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- 〜同和教育が拓いたもの〜
- 教育再生に向けて (第5回)
- 全国学力調査の結果を学校再生に生かせるか
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- 論理的思考力の鍛え方 (第5回)
- 小論文の指導の実際
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- 人間力を育てる理科教育 (第5回)
- 世界の理科教育の基準と比べ、著しく少ない日本の小理科『物質の科学』の教育内容
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- TOSS授業技量検定の成果 (第17回)
- 附属の若き人材をつぶさないために
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- 教育行政をめぐる論争と問題点 (第5回)
- 学校給食の実施と経費をめぐる混乱と課題
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- 編集後記
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編集後記
○…平成一九年度「全国学力・学習状況調査」が四月二四日に実施されました。今後(平成二〇年以降)調査の予定は原則として四月の第四火曜日となるようです。四十数年ぶりになる今回の調査は(1)小学校第六学年、盲・聾・養護学校小学部六年、(2)中学校第三学年、盲・聾・養護学校中等部第三学年、とされています。調査科目は国語、算数・数学となっており、出題範囲は調査する学年の前学年までに含まれる指導事項を原則とし、出題内容はそれぞれの学年、教材に関し(1)身に付けておかなければ後の学年等の学習内容に影響を及ぼす内容や実生活において不可欠であり常に活用できるようになっていることが望ましい知識・技能など、(2)知識・技能等を実生活の様々な場面に活用する力や様々な課題解決のための構想を立て実践し評価・改善する力などにかかわる内容となっています。
○…昭和三〇年代に学力調査が実施されていましたが、地域間、学校間の競争を加熱させ、その弊害が批判され、特に日教組の反対闘争が過激を極め、一斉学力調査反対の署名運動、調査粉砕のための全国的拒否態勢の確立などを展開しました。もちろん当時の文部省も一歩も引かず対決は深まるばかりでした。
○…学力テストの結果は当初から個々の都道府県の調査結果は公表しない、ということでしたが、文部次官の異例の方言によって、三六年から連続四年日本一の学テ王国を誇っていた香川県を愛媛県が追い抜き、「日本一」を獲得したことが知れ渡りました。これを契機に各府県が「学力向上対策」を競っていた事実も明らかになりました。
○…本号は今回の調査結果が公表された場合、学校は保護者にどう説明するのか、また結果を授業改善にどう活用していくのか、を問う特集です。
〈江部 満〉
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- 明治図書