- 特集 成果がわかる「練習学習」の開発
- 提言・これまでの「練習学習」の問題点
- 練習の成果は時間では決まらない
- /
- 練習学習を学習活動に位置づける
- /
- 算数・数学における練習の問題点
- /
- 「型」の修得を超える
- /
- 子どもが工夫する余地をつくる
- /
- 「練習学習」を習熟度別学習にどう取り入れるか
- 計算と漢字を越える練習学習の実践
- /
- シンプルで楽しく継続できる練習学習
- /
- あかねこ計算スキルの思想に学べ
- /
- 子どもに成果がわかる「練習学習」の開発
- 低学年にはどんな「練習学習」がよいか
- ひらがなと漢字をたのしく練習しよう
- /
- じゅうまるカードを使って、たし算をクリア
- /
- 中学年にはどんな「練習学習」がよいか
- 「練習学習」を成功させる三つの手だて
- /
- 子どもたちが作るモーニング計算
- /
- 高学年にはどんな「練習学習」がよいか
- 四色○つけ法+授業通信
- /
- 短期記憶を長期記憶に変える漢字学習システムを確立する!
- /
- 中学生にはどんな「練習学習」がよいか
- 生徒の特性から練習学習を構想する
- /
- 中学生にも有効!向山型システム
- /
- 子どもに成果がわかる国語の「練習学習」の開発
- 低学年/目に見える形で示すこと、内容を限定すること
- /
- 中学年/ローマ字スキルで力をつける
- /
- 高学年/「練習の仕方」の学習
- /
- 中学校/実の場をふまえて練習を組織する
- /
- 子どもに成果がわかる算数・数学の「練習学習」の開発
- 低学年/必須の教具「百玉そろばん」で、練習学習はバッチリ!
- /
- 中学年/意義を知り、進歩したらほめ、個に応じた練習をさせる
- /
- 高学年/自己チェック機能付き練習問題
- /
- 中学校/単なる「計算練習」の量を増やすだけでは、技能は簡単には高まらない
- /
- 「練習学習」の効果を上げる点検の方法
- 低学年/音読カードを生かす工夫
- /
- 中学年/点検のポイントは新しい自分の発見
- /
- 高学年/練習状況の把握も意欲づけも
- /
- 高学年/三つの原則で子どもの力を伸ばす
- /
- 中学校/評価を次の学習活動につなげる
- /
- 中学校/「男女のペア」で刺激を与え合う
- /
- 「練習学習」の効果を上げる宿題の出し方
- 宿題で復習をさせたいならば、シンプルで“まね” ができる授業を行う
- /
- 教師が出すのは「宿題」ではない
- /
- 宿題は出さない!しかしあえて宿題を出すとすれば…
- /
- 三度以上練習したものを宿題にする
- /
- インターネットを活用した授業づくり
- 新しい基礎・基本
- /
- メディアを活かす授業の展開 (第15回)
- インターネットを活用した道徳の授業
- /
- メディアを活かす授業の展開 (第16回)
- 学校にあるものを、効果的に配置して
- /
- 子どもを励ます言葉かけ
- 教師は言葉で仕事をするのだ
- /
- コンピュータ授業への道 (第8回)
- デジタルカメラで授業が変わる
- /
- 学力向上運動と教師の責任 (第8回)
- 教師を鍛える方略・(2)
- /
- 子どもの自己評価活動を育てる (第8回)
- アンケートの自由記述に見る現状と課題
- /
- 絶対評価への転換と実践課題 (第8回)
- 「書く能力」の評価規準・(1)
- /
- 「理解の早い子」を伸ばす発展学習 (第8回)
- 電卓でする算数の発展学習(1)
- /
- 編集後記
- /
編集後記
○…「機械的な反復・練習では力がつかない」という論文で、杉山緑氏(山口大)は、反復・練習の工夫の視点として次の四つをあげています。(本誌九九年三月号)
第一は、変化を持たせる。同じ内容を扱うにしても角度を変えたり、視点を変えて課題化する。例えば漢字の定着・習熟に際して、書き取りと読み取りを交互に行うといった日常やっていることをもっと意識的に構成する。
第二は、成果を示し評価する。練習の結果、子どもたちが一定の知識や技能に習熟してくれば、その成果をはっきりわかるかたちで示し、評価することが一層やる気を引き出す。
第三は、内容を徐々に高める。練習に工夫を凝らしたとしても課題のレベルが変わらなければ、子どもたちの退屈の虫は騒ぎ出す。徐々にレベルを高めていくことが考えられねばならない。
第四は、練習の意義や必要性を理解させる。「しっかり練習してきたから、今日の勉強でこんなに役立った」と評価してやる。
○…効果的な練習学習は、教師の指導によってその成果が左右されると辰野千尋氏はいいます。(『授業の心理学』から)。ひんぱんな練習の成果は、指導力のある教師とそうでない教師では大きな差が出るとまで言われています。
○…そうしたことから近年「練習学習のシステム化」も研究されるようになっています。練習を学習の流れの中に位置づけようとする意図であり、学習の中のステップとして授業の中に組み込むという考え方です。(『授業研究』八八年八月号・福沢周亮氏から)本号は、練習学習によって子どもたちがその成果がわかるようにどう仕組むかを考えてみたいと企画しました。
(江部 満)
-
- 明治図書