- 特集 集中力が生まれる授業づくりの技術
- 提言・子どもを授業に集中させる原則とは
- 「誘因×動因」を原理に、「原則」を二重に
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- 一時一相の原理
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- 心の安定と作業化
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- 話術と実物に勝る手だてはない
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- 学び続ける教師のために
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- 集中できない子どもの原因を探る
- 集中できない子どもの原因ワースト10
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- 丁寧さにすべてが表れる
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- 安心感と励ましで悪循環を断ち切る
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- 集中できないADHD児への対応策
- 時間・テンポ・ごほうびを工夫する
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- 予習で安心させ、復習で実力発揮
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- ADHDの子役つき模擬授業で教師の対応力・授業の組み立ての仕方を研究する
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- 子どもを集中させる効果的な「導入」の技術
- 「導入」で全体の見通しを
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- わずか一問、スタート問題の極意
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- 対象との出会い方に工夫を!
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- 課題意識づくりができてこそ集中する
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- 導入は自分の特技を活かして
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- 子どもを集中させる効果的な「板書」の技術
- 子どもに板書させる
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- 黒板を開放する向山式板書指導法
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- 基本的な心構え
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- 板書に集中させる四つのポイント
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- 過保護にしない板書
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- 子どもを集中させる効果的な「グループ学習」の技術
- 個別評定をする場面で集中する
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- 全員がやるという指示と教師の確認
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- 最大効率を考慮する
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- 「総合」のグループ活動の中で
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- 学級の生徒全員の前進を目指すのがグループ学習である
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- 子どもを集中させる効果的な「まとめ」の技術
- 学習の様子をスライドショーにしよう
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- プレッシャーや刺激を与える言葉のシャワーを
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- 最新ネタで集中させる
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- 「最後の五分」の三つの使い方
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- 学習内容の定着を図る「まとめ」の技術
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- 模擬授業で腕を上げる
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- 校内研修・研究への私の助言
- 教育の最前線の事実を切実でリアルな言葉で語り合おう
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- インターネットで授業は進化する (第2回)
- 見てびっくり、やって納得スマートボード
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- 子どもが自分で勉強したくなる授業づくり (第2回)
- チョークとトークからの脱出
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- 教科書の使い方を変える (第2回)
- 「教科書を教える」ことのむずかしさ
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- 授業研究ニュース (第14回)
- 「全国の小学校で英語指導を」と川村文科相
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- 授業力アップのための修業 (第2回)
- 最初の三年間が勝負 初任者研修(1)
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- これからの授業研究の在り方 (第2回)
- 授業と授業外との関係づくり
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- 編集後記
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編集後記
○…かつて波多野完治先生が編集された『教育実践の原則と技術』という本の中で「子どもを授業に集中させる原則」として、次の三項目が上げられていました。
(1)多様な学習方法を組み合わせて授業に変化をもたせ集中させる。
(2)豊かな教材を提出し、子どもの興味・関心を引き出し集中させる。
(3)多様な学習活動の場を工夫する。
○…これまでにも集中が生まれる授業づくりの工夫として、導入や教材提示などが実践上の課題としてしばしば取り上げられてきました。そのためにも、(1)発問・指示の技術、(2)板書技術、(3)話術・表情・ゼスチャーの技術の開発が期待されているわけです。
○…『集中力をつける』を書かれた森敏昭氏は、集中力は「情報処理力を高める力」と「高めた情報処理力を維持する力」の積として定義できるとし、集中力は「気力」と「根気」の積だ、としています。結論として集中力を高めるための一番の近道は、やはり意欲を充実させること以外には考えられないと言明されています。
○…立ち歩く、私語が多い、授業不成立を嘆く声が現場からよく聞こえてきます。こういう中で専門家が上げる「集中力が育たない子」のつまずきの原因は「注意の欠如」です。こうした状態が長い期間に教科学習の積み上げがうまくいかず長期的には大きな不利を被るということが多いと言われるわけです。この「注意」にも二通りあり、第一は「受けとめる注意」であり、受け身的な注意、第二は自分から積極的に対象に目を向ける意図的で能動的な注意であると提言されています。しかし「集中できない子ども」注意欠陥、多動性障害児の問題が浮上しています。
○…本号は、集中が生まれる授業づくりのさまざまな工夫例を集めたいとする特集です。
(江部 満)
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- 明治図書