- 特集 全員を「討論」に参加させる技術
- 提言・「討論」の授業で注意したいこと
- 討論を成立させる条件とは
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- 討論は、教室全体ではできない
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- 「周辺」部の子どもへの配慮
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- ノート指導が参加のポイントである
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- 「論拠」にもとづき「論点」を見つける
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- 「討論」の片々の技術を検証する
- 発言を引き出す片々の技術
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- 「自分なりの考え」を持たせる技術
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- 発言前に自信を持たせる技術
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- 全員に同一問題を考えさせる板書技術
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- 討論を確実にするメモの技術
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- 「討論」へと導く発問をどう設定するか
- 〔小学校〕討論を導く発問は、内部事情を蓄積する授業の組み立ての中で設定する
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- 〔小学校〕失敗作をたくさん作ることが大切である
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- 〔小学校〕「一姫二太郎」で討論する
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- 〔中学校〕「逆転現象」にこだわり抜く
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- 〔中学校〕議論をメタ認知する思考力を
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- 国語の授業を活性化させた「討論」の授業
- 「ごんぎつね」で討論に挑戦
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- 二つの「大造じいさんとがん」の授業
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- 討論ができるための三つの環境づくり
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- 社会の授業を活性化させた「討論」の授業
- 「写真・資料読み取り」や「調べ学習」で情報を増やして、討論させる
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- 板書構成で論点を明確にさせる
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- 知識の活用の場としての討論
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- 道徳の授業を活性化させた「討論」の授業
- 資料を最後まで読まない
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- 低学年も盛り上がる討論の授業
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- わかりやすいお話で、深く考える
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- 効果のある「討論」のまとめ方
- まとめは評論文の覚書である
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- 「型」を整理して対応に備えよう
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- 最後は自分の考えを書かせる
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- 熱中・集中した授業づくり
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- 教師修業への助言
- 終わりのない教師修業―体験・認識・信念―
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- 読解力向上をめざす授業づくり 国語科でめざす授業づくり (第5回)
- 全体の枠組みを提案する
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- 読解力向上をめざす授業づくり 社会科でめざす授業づくり (第5回)
- テキストを読み取らせるための手順を明確に指導することが大切
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- 読解力向上をめざす授業づくり 算数科でめざす授業づくり (第5回)
- 式で事象を表す力を伸ばす
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- 〜「学力調査算数B問題」の一番を分析する〜
- 読解力向上をめざす授業づくり 理科でめざす授業づくり (第5回)
- 「向山モデル」を応用した理科意見分類表
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- 日本人の気概を教える 《小学校》 (第5回)
- 世界を驚嘆させたハイテク測量・地図化技術―伊能忠敬の生き方@
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- 日本人の気概を教える 《中学校》 (第5回)
- 人間関係を円滑にする東洋の思想(1)
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- 子どもの規範意識の育て方 (第5回)
- 「個性重視、個性尊重」批判
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- 〜その前に規範の教育を〜
- 授業の技を磨く (第5回)
- どの世界でも「本物の技」は簡単には身につかない
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- 教材・授業開発研究所情報
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- 編集後記
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編集後記
○…「討論」の授業は子ども一人ひとりの知力を最大限発揮させる学習形態である、と力説している現場経験の長い石黒修氏は、その理由を次のように説明しています。自分なりの「論」を持つために敢子どもたちは教材を何回も読み、ことば・文・文章などを検討する。柑「討論」の途中では、聞く・話す・書く・調べる・考える等さまざまな行動を行う。桓最後に「討論」の過程で「論」を変更したり、より強固な「論」に再構築していく。
○…このような知的活動が活発に行われるからこそ、まさに、これからの教育で求められる「論理的思考力、表現力」を培う最適な方法といえる。と強調されています。
○…香西秀信氏(宇都宮大)も「討論という方法が有益なのは、異なる意見の対立によって思考を深めていくという活動が、人間の頭の働きそのものだからである。しかも、それは単独でものを考える時よりもはるかに自然で、効果的な対立を作り出してくれる」と主張されています。
○…特に道徳の授業に求められる「討論」について、押谷由夫氏(昭和女子大)は、思考力と同時に人間関係を深める機会となる、話し合いの論点は突き詰めれば道徳的価値に対する見方、考え方、人間の生き方と直接かかわるからだ、と提言されています。さらに人間愛と自立心をはぐくむことにもなる。道徳の授業において、「討論」を通して相互理解を深め、温かな人間愛をはぐくんでいけるとも主張されています。
○…教師なら誰でもあこがれる「討論」の授業をしたい、と言われています。しかし実際はどうでしょうか。有田和正氏は「教師が一人ひとりの子どもを大切にすれば、子どもたちがお互いに大切にし合うようになる。このことが討論を成立させる」と言われています。
○…本号は「討論」の授業の解明を特集テーマとしました。
(江部 満)
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- 明治図書