学校運営研究 2004年2月号
「個に応じた指導」導入準備のスポット

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学校運営研究 2004年2月号「個に応じた指導」導入準備のスポット

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ジャンル:
学校経営
刊行:
2004年1月15日
対象:
小・中
仕様:
B5判 78頁
状態:
絶版
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目次

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特集 「個に応じた指導」導入準備のスポット
「個に応じた指導」=学校にどんな改革の波が押し寄せるか―中教審「審議のまとめ」を踏まえた私の予測
社会性に欠ける個は、わがまま
森 隆夫
学校の総合力「学校力」が問われる時代に
池田 哲之
LD・ADHD児らを包摂した支援教育の拡大
渡部 昭男
「個に応じた指導」に必要な新しい教育力
集団から個の指導へ
田村 哲夫
どこまでも「個」への理解を
前田 一男
自校にあった「個に応じた指導」を選ぶ目安
指導体制・指導形態選択の目安
階 玲治
発展と補充学習実施の目安
志水 廣
個に応じた指導と評価の目安
加藤 明
指導体制・指導形態に応じた導入準備のポイント
習熟度別指導
杉江 修治
少人数指導
長南 博昭
ティームティーチング
大井 隆
「個に応じた指導」と校内組織・校内研修の焦点
教頭としての取組み課題・焦点は何か
安冨 篤
教務主任としての取組み課題・焦点は何か
青柳 滋
研究主任としての取組み課題・焦点は何か
松ア 行雄
学年主任としての取組み課題・焦点は何か
牛田 美和子
「個に応じた指導」=具体化研究のスポット
子どもの実態把握―どんな方法があるか
桑原 正子
進んだ子と発展教材―どんな方法があるか
木村 重夫
遅れた子と補充学習―どんな方法があるか
落合 義貴
先進校発「個に応じた指導」=どんなドラマが展開されたか
教師が変われば、子供も変わる
山田 薫
少人数・習熟度で生徒の学力向上
菅谷 正美
習熟度別の少人数指導への取組
硲 茂樹
三年間の習熟度別少人数授業で生徒に学ぶ意欲や態度が育ち、数学の本来の「考える力」がついてきた
木村 好江
04年度:我が校が考えている「個に応じた指導」の青写真
個に応じた指導の手立てと児童の実態を共有する学校
小西 豊文
“自己評価力・自己更新力”を育てる
重松 清文
確かな力を育てる算数科学習
増田 吉史
組織として取り組む「個に応じた指導」
千葉 剛
「個に応じた指導」導入の不安点・不満点=保護者への説明責任のポイントはどこか
「基礎・基本」とその他の教育活動のバランスを考えた教育実践の延長線上にある個別指導であるという説明が不可欠である
堀井 啓幸
矮小化した学力保障観ではなく大局的な指導観・評価観からの意義づけを
勝見 健史
保護者に信頼され、期待される学校づくりが全ての鍵
橋本 由愛子
学力不安を払拭する習熟度別指導の導入にあたって
戸田 幸男
我が校の学校紹介―要覧&HP (第11回)
東京都世田谷区立八幡中学校
星 正雄
世界の目・日本の目・教室の窓 (第11回)
新しい教育。内部からの声を
高嶋 哲夫
NOがはっきりいえる校長 (第11回)
TR教員にもGC教師の道を
糸井 清
ADHD・LD児が教師に投げかけている問題 (第11回)
「基礎学力を養うには…読み・書き・算の徹底について」
横山 浩之高橋 佳子
〜反復だけでは意味がない〜
校閲部の窓から教育界を覗く:この表記のウラ・オモテ事情 (第11回)
新たに障害を製造する害悪
塩原 経央
必達目標を掲げて!校長奮戦記 (第11回)
めざせ、公立学校の夢の発電所
吉永 順一
校長キレル子とつきあうの記 (第11回)
少子化とキレの関係@
長田 秀樹
研究授業のやり方革命―ルーブリック入門 (第11回)
1年間の見通しをもつ
前田 康裕
誰でも必要なライフスキル学習 (第11回)
危機管理としてのライフスキル学習と学習効果
松原 大介
文教ニュース
文科省が少人数学級を推進/文化審が国語問題で報告案
安達 拓二
編集後記
樋口 雅子江部 満
食と健康の博物館 (第11回)
「砂糖の博物館」で、栄養調味料の効用とその製造産業の発展を学ぶ
有馬 廣實

編集後記

〇…先般、中教審の「総則」の部分改定が公表されました。

 ところで、文科省の審議委員としても、さまざまご活躍の渋谷教育学園の田村哲夫先生はこういうことをいっておられます。

 「現場を揺さぶっている大きな改革はだいたい5つある。学校週5日制、総合学習、絶対評価、学習内容の3割削減、少人数あるいは習熟度別教育。この順番は教員の関心度順になっています。ところが、生徒や保護者からいうと、この順序はちょうど逆になる。この乖離はなにか―と。」

 たしかに、文科省の調査によると、「休みにすることがない子どもが3人に1人いる」という状況ですから、家庭で学習する習慣が身についていない…というあたりが、この、学力問題の背景にある大問題だとは思いますが。

 ある先生が、「最近の若い教師は、子どもへの個別的な対応はそこそこできるのだけれども、集団になると指示も命令も出来ない。むしろその方が問題だ」という指摘をされていました。たしかに教師の資質として集団をまとめられるかどうかはプロであるかどうかにかかわるそれこそ大問題です。(アマチュア?の学生でも、母親でも個別指導である家庭教師ならできるわけですから)

 つまり、集団指導の土台があったればこそ、ひとりひとりの子ども、個に応じた指導が出来るのだろうと思います。

 本号は、このような資質を身につける現場研究のポイントはどこなのか、また、そのために押さえておきたい点や、導入にあたってどこにスポットをあてたらよいのか、特集しました。

(樋口雅子)

〇…このほど文化庁の文化審議会国語分科会が「これからの時代に求められる国語力について」の報告書をまとめたが、重要な問題提起が見られる。国語力の構造を次の二領域に分けたのは明快である。第一は「考える力、感じる力、想像する力、表す力から成る、言語を中心とした情報を処理する領域」第二は「考える力や、表す力などを支え、その基盤となる国語の知識や教養、価値観、感性等」の領域である。

○…国語の中核を成す領域の解説によると、「考える力とは分析力論理構築力などを含む論理的思考力である」としているのもわかり易い。さらに「望ましい国語力の具体的な目安」として、「聞く力、話す力、読む力、書く力」などの具体的な目標を掲げたのも目指すべき課題として賛成だ。例えば、「聞く力」についてみると(1)話の要旨を的確に把握して、その内容を理解できる、(2)話し手の気持ちや主張だけでなく、言外の思いや真意を感じることができる、(3)場面に応じて最後まで集中して聞くことができる、となっている。「聞く力」を実践で育てる意味で納得のいく提言である。

(江部満)

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