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特集の解説
授業をビシッと楽しく決める特急ワザ18
TOSS体育授業研究会代表
根本正雄
多くの授業をしてきたが、子どもは「魔法」という言葉を使うと授業にのってくる。
授業の終わった後、「どうでしたか。皆さんはとても上手になりましたね。このタンバリンは、本当に魔法のタンバリンだったでしょう」と話した。
子どもは、跳び箱が跳べるようになっていたので、大きくうなずいていた。
用具の出し入れの時には、「新幹線ひかり」「新幹線こだま」「普通列車つばめ」を使って行った。
「3分間で用意ができたら『新幹線ひかり』」です。4分間で用意ができたら『新幹線こだま』です。5分間では『普通列車つばめ』です」
時間を限定して行った結果、どのグループも短時間で用具を準備することができた。
このような片々の指導技術を使うと、授業の効率化が図れる。そして運動量を確保できるので、子どもは満足し楽しい授業になる。
そのため、どのクラスでも同じような効果が見られた。片々の指導技術が楽しい授業を作っていくのである。
片々の指導技術として、次のような内容がある。
〇 どの子も動く集団行動
〇 子どもを惹き付ける指示・説明
〇 体育館の効果的な活用
〇 素早くできる用具の出し入れ
〇 子どもをのせる導入の指導
優れた授業者は片々の指導技術を多用している。ちょっとした指導で、子どもの動きが変わってしまうことを経験で学ばれている。
例えば集団行動の片々の指導技術としては、集合、整列、行進、座り方、グループ学習などがある。
授業には、整列させる、用具を準備するなどのマネージメントが必要なのである。
そして、一つ一つの片々の指導技術がきちんとできているかをチェックしていくことが大切である。片々の指導技術を意識して使っていくことが、よい授業作りにつながっていく。
浜井俊洋氏の「ジャングル探検」の模擬授業を参観した。子どもを惹き付ける指示・説明が具体的で分かりやすかった。イメージを作る言葉の描写が巧みである。
「空気も動いている」「動物のにおいがする」「強い風が吹いてきました」と具体的である。同時に動きのイメージを作る言葉がけが素晴らしい。
〇方向を変えて、3回行います。
〇もっと低い姿勢をして。自分の周り1メートルの空気を動かしてみよう。
〇手と足も使って探検しよう。
〇5メートル以上動いている人がいる。スローモーションです。
〇高くなったり、低くなったり、跳んでいるね。
〇体が斜めになっています。人と違うところを出そう。表情が出てきた。
〇もっと動いて。近づいたり離れたり。声が出た!
〇最初に真ん中を作っておいたほうがいいよ。それにはじめとおわりをつけます。
どのように動けばいいのか具体的に示されている。数字、高低、斜め、近い・遠いなどの表現によって示されている。
これらはすべて動きを引き出す言葉である。浜井氏が選びに選んだ言葉である。
無駄な言葉を排除し、ぎりぎりに絞った言葉である。だから子どもは動けたのである。言葉で絵を描いたのである。
動きの質を高めるために、ジャングルの様子、動き方を状況に応じて言葉がけし、イメージ作りを行った。これが素晴らしかった。
また、声の抑揚、大きい声、小さい声、高い声、低い声と場面に応じて使い分けられていた。
このような片々の指導技術によって、授業は盛り上がり動きは高まっていった。片々の指導技術を駆使することによって、授業の質は高まる。
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- 明治図書