- 特集 運動器と身体構造―要注意の授業情報
- 特集の解説
- 運動器と身体構造―要注意の授業情報
- /
- 運動器研究の最前線から学ぶ
- ビート板を誰でも活用できるアイテムとする。そして、スモールステップで正しい持ち方を教える
- /
- 向山型跳び箱指導の研究システムに学んだ後転指導の開発
- /
- 逆上がり―脇を締める状態を保持する補助器具を考える
- /
- 運動器検診を行い、運動器障害の早期発見・予防を行う
- /
- 長い棒がボディバランスを鍛える
- /
- 発達障がいと体幹
- /
- 器械運動・やっていいこと、やらない方がいいこと
- ◇運動器から考える“平均台遊び”→〇と×の指導事例
- 時間をとって是非行いたい平均台
- /
- ◇運動器から考える“マット運動”→〇と×の指導事例
- スムーズな後転を習熟させる指導
- /
- ◇運動器から考える“鉄棒運動”→〇と×の指導事例
- 基礎感覚を高め、技の習得へ!
- /
- ◇運動器から考える“跳び箱運動”→〇と×の指導事例
- 全員が跳べるようになる『向山式跳び箱指導』
- /
- 陸上運動・やっていいこと、やらない方がいいこと
- ◇運動器から考える“短距離走・リレー”→〇と×の指導事例
- 腕振りとストライドを変える
- /
- ◇運動器から考える“ハードル走”→〇と×の指導事例
- 股関節を鍛える指導でハードリングをなめらかに
- /
- ◇運動器から考える“走り幅跳び”→〇と×の指導事例
- 踏み切りは、起こし回転と股関節
- /
- ◇運動器から考える“走り高跳び”→〇と×の指導事例
- リズムのとり方と場づくりの工夫で
- /
- ボール運動・やっていいこと、やらない方がいいこと
- ◇運動器から考える“ドッジボール”→〇と×の指導事例
- 用具を工夫して、「投げる」動きに慣れさせる
- /
- ◇運動器から考える“バスケットボール”→〇と×の指導事例
- けがせず、素早くパスできるキャッチの指導法
- /
- ◇運動器から考える“サッカー”→〇と×の指導事例
- シュートとドリブルに偏らず、様々な運動をテンポよくさせる
- /
- ◇運動器から考える“ソフトボール”→〇と×の指導事例
- 腰の回転を身に付けさせよう
- /
- 体つくり運動・やっていいこと、やらない方がいいこと
- ◇運動器から考える“なわ跳び”→〇と×の指導事例
- なわ跳びをハード面、ソフト面から考える
- /
- ◇運動器から考える“ストレッチング”→〇と×の指導事例
- 股関節を柔らかくして、運動能力アップ!
- /
- ◇運動器から考える“持久走”→〇と×の指導事例
- 競走ではなく、自分のペースで
- /
- ◇運動器から考える“鬼遊び”→〇と×の指導事例
- バンドエイド鬼ごっこ・電子レンジ鬼ごっこ
- /
- ◇運動器から考える“伝承遊び”→〇と×の指導事例
- 価値ある伝承遊びは、こう指導する
- /
- ミニ特集 10月・すぐに授業ができる!今月の単元計画
- <低学年・幅跳び遊び>グリコじゃんけん、ゴム跳びで、走り幅跳びの素地を養う
- /
- <中学年・幅跳び>立ち幅跳びから幅跳びへのシフトで片足踏み切りを教える
- /
- <高学年・走り幅跳び>場づくりで走り幅跳びのリズムを身に付ける
- /
- ライブで体感!体育授業最前線
- 最高峰の授業を学ぶ最高の祭典
- /
- 〜TOSS体育全国セミナー2014in大阪@〜
- レベルアップ 体育の授業を変える (第19回)
- ポートボールはフラフープを使って
- /
- 体育の基本用語事典 (第19回)
- グループ作り
- /
- 誰も教えてくれなかった体育入門 (第7回)
- 体育の時間の前にすること そして、授業の終わりは時間差で
- /
- 準備のいらない体育指導 (第7回)
- 倒立をマスターさせるまでの道のり
- /
- 発達障害のある子どもへの体育 OK・NG対応 (第7回)
- 身体の使い方が不器用な子には、動きを体感させる
- /
- 子どもの動きを高める意識誘導型指導法 (第7回)
- 逆上がり
- /
- 〜足先を意識誘導する〜
- 10分で運動神経をよくする体育レシピ (第7回)
- ゴールデンエイジの過ごし方で運動神経が決まる
- /
- 小田原式応援団指導法 (第7回)
- 「面白い応援団」そのB
- /
- 〜「クラゲ踊り」と「運動会の歌」「ウェーブ」〜
- 汗びっしょり体力づくり (第7回)
- 多様な動きを生み出すビブスを使った運動
- /
- 走力アップ・体幹と股関節を使える指導 (第7回)
- 運動会で1番になるための必勝ドリル・その4
- /
- [保健授業]そのままできる指導案 (第4回)
- 歴史的エピソードでひきつける「6年/病気の起こり方」
- /
- これって本当に必要?体育的行事の常識 (第7回)
- 運動会の練習時間の削減を!
- /
- 保護者に受ける授業参観「新ネタ」 (第7回)
- 個人差を吸収する「走」の参観授業
- /
- 開眼!プロスポーツ選手のコメント (第7回)
- 「逃げないこと」「立ち向かっていくこと」
- /
- 〜イチローの語る「強さ」から学ぶ〜
- 世界の体育事情 (第7回)
- イタリアの水泳事情
- /
- TOSS体育サークル紹介 (第17回)
- TOSS佐賀体育サークル
- /
- 〜サークルと教え方セミナーをリンクさせ、向山型体育を広める〜
- 効果抜群!ファックスできる体育学習カード
- <低学年/幅跳び遊び>楽しく遊びながら様々な運動経験を!
- /
- <中学年/幅跳び>基礎感覚・基礎技能を楽しく身に付けさせる
- /
- <高学年/走り幅跳び>「反り跳び」の感覚づくり
- /
- 授業の腕を高める論文審査 (第270回)
- もっともっと整理すること
- /
- どの子にも成功体験!体育指導入門 (第7回)
- 抱え込み跳びの指導法の開発A
- /
- 〜常識のウソ「抱え込み跳びは開脚跳びより難しい」〜
- 読者のページ My Opinion
- 編集後記
- /
- TOSS体育ニュース (第153回)
- 10月号
- /
- できるようになる指導法の工夫 (第7回)
- 跳び箱を縦に倒して、高さを調整する
- /
特集の解説 運動器と身体構造―要注意の授業情報
TOSS体育授業研究会代表/根本 正雄
人が自分の身体を自由に動かすことができるのは、骨、関節、筋肉で構成される運動器≠フ働きによるものである。骨、関節、筋肉はそれぞれが連携して働いており、どれかひとつが悪くても身体はうまく動かない。
体育指導で大切なのは、運動器と身体構造の発達との関連を考えることである。
体操教室で幼稚園の年長、1年生の子どもを指導している。なわ跳びを指導しているが、手首での回旋がうまくできない。
そのために、肩を使って大きくなわを回すので、ぎこちない動きになる。リズミカルな手と足の協応ができない。
身体構造の発達段階からいうと、それは当然な動きである。手が小さく手首の可動性が育っていない。「もっと手首を使って回しなさい」と言っても無理である。
なわの回旋は発達に応じて、肩→腕→手首の順番に変化していく。低学年の子どもには手首で回しなさいという指導は早いのである。
本特集では、そういう運動器―正常・異常チェックのヒントなども、合わせて紹介されている。
「運動器研究の最前線から学ぶ」では、運動器について今どんな研究がされているか、そこから何を学ぶか、具体的な内容が示されている。
「器械運動・やっていいこと、やらない方がいいこと」では、「運動器から考える○○運動(種目)=ィ○と×の指導事例」が紹介されている。
器械運動は、体幹や股関節を活性化することが大事である。そのための関節や筋肉を鍛える必要がある。
しかし、低学年から筋肉を鍛えることは控えた方がよいと言われている。それでは、器械運動ではどのような指導をしたらよいのかが示されている。
「陸上運動・やっていいこと、やらない方がいいこと」では、運動器から考える陸上運動での「○と×の指導事例」が紹介されている。
短距離走の指導では、腕振りのときにグーにして走るとよいと指導されてきた。グーに対してパーで走るという方法がある。グーよりもパーにすることで、肩甲骨の可動性が生まれ、手の振りが大きくなり、股関節の動きが高まる。そのため、パーが効果的だと言われている。このような運動器の働きが示されている。
「ボール運動・やっていいこと、やらない方がいいこと」では、同じく、運動器から考えるボール運動での「○と×の指導事例」が紹介されている。
ボール運動で共通しているのは、腰の回転である。ボールを投げる、ボールを蹴る、ボールを打つ動きは全て、腰の回転が伴う。そのためには、肩甲骨、股関節などの運動器が関連している。
どのような時に、どのような運動器を活用したら効果的かが示されている。
そして、「体つくり運動・やっていいこと、やらない方がいいこと」で、運動器から考える体つくり運動での「○と×の指導事例」が紹介されている。
持久走では、順位や記録を競う運動は危険だとされている。それよりは、自分のペースで走るペースランニングが適している。そのような事例が示されている。
全体として、次のような項目で紹介されている。実践をして効果を確かめてほしい。
1 教材名
2 目標
3 単元計画
4 ○と×の指導事例
5 実際の授業の様子
6 効果
7 指導上の留意点
8 参考文献
-
- 明治図書