- 特集 学級崩壊させない危機管理のコツ
- 提言1 学級崩壊の原因は何か
- 三、四年生教育に問題がある
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- 教師の『正論』は、生徒にとっては『お説教』に過ぎない 教師は『直球』だけではなく、『変化球』で勝負する余裕を持ちたい
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- 教師が、「見えないこと」に主因する いきなり学級崩壊にはならない!
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- 提言2 学級崩壊を防ぐ危機管理のコツ
- 明るいクラスを築くこと、本質を見失わないこと、些細なことで怒らないこと
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- 教えてほめるを徹底する
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- 生徒が自ら授業を充実させる取組を
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- 全員が指示通りにできているかの確認を怠らない
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- 学級の統率力で学級崩壊を防ぐ―低学年
- 学級崩壊した一年生クラスで示した子どもの事実
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- 教師の「個別性」による子どもとの関係づくり
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- 学級崩壊を防ぐため、黄金の三日間に全力投球する
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- 学級の統率力で学級崩壊を防ぐ―中学年
- 『授業の腕をあげる法則』を常に意識する
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- 強くて、信頼されるリーダーは、唯一「担任」がなれる
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- 統率力は「上達論」に沿って!
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- 学級の統率力で学級崩壊を防ぐ―高学年
- 子どもたちのやる気を引き出し、逆転現象をおこす
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- ゼロベース思考とプラスサムの原則で
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- 統率力は、教師の総合力だ 修業をして身に付ける
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- 学級の統率力で学級崩壊を防ぐ―中学校
- 統率者の「思いの継続」がゴールへの道しるべとなる
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- 中学校に必要なのは「気概」と「授業力」だ
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- 「学級をつくる力」「生徒を動かす力」「対応力」「授業力」の四つの力で統率力を磨く
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- 「統率する」という概念を持つ
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- 楽しいクラスをみんなで創る
- いろいろな活動で自己肯定感を高める
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- 教師修業への助言
- 教師はいくらでも怠けることができる?!
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- 体験活動が人生を決める (第1回)
- 「体験活動」はどんな効果を持つか
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- 授業崩壊から生還するために (第1回)
- 生還の鍵は授業技量検定である
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- 発達障がいの子どもに学ぶ (第1回)
- 子役を通して分かったこと ダメな授業には共通点がある
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- 授業の知的組み立て方 (第1回)
- 「局面の限定」の原理を学び、使いこなせ
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- 子どもの発言を引き出す技 (第1回)
- 教室は間違うところだ―を徹底する
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- 実感道徳のすすめ (第1回)
- 「道徳」の授業に見られる五つのマイナス傾向
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- ~克服したい思いが募る~
- 編集後記
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編集後記
○…楽しい学級を作りたいとは、誰でも願っていることでしょう。現場から甲本卓司氏は「クラスの安定は、最低のルールを全員で守るという暗黙の了解があるからだと強調しています(甲本卓司著『学級崩壊させない楽しい学級経営』から)。さらに「規律ある教室は、楽しい授業から作っていく」と主張されています。四月の学級開きから「規律ある」教室の設計が始まるというわけです。どの子も四月、新しい気持ちで登校するし、「今年はがんばるぞ」と思っているものだから、というわけです。最初の三日間をのほほんと過していたのでは、決して「規律ある授業」は、作ることができないというわけです。
○…甲本氏の基本形は、①決まりを守る、②先生の指示に従う、の二つであり、この基本型ができれば、ほぼ学校生活では困らない、と主張されています。学級をまとめるための「統率力」が改めて見直されています。「優しい教師」より「頼りになる教師」への期待が高まっているからだ、との説です。現場からは平松孝治郎氏(愛知)のように、教室が騒然となるのは、①統率力、②授業力の二点が弱いからだと指摘されています。平松氏によれば、統率力はクラスをまとめ、クラスのエネルギーを活用する力、授業力はどの子にとっても知的で楽しい授業をする力、ということになります。
○…授業でこそ学級統率の土壌は築かれるという主張もあります。教師によって「統率された学級」では、子どもたちに次のような特徴が見られるというわけです。①自己表現ができ、自分の居場所が学級内にある、②互いの違いを認め合える、③互いを思いやり、秩序がある、と。本号は、四月の新学期を迎えるにあたり、学級を崩壊させない危機管理の具体的提言を特集としました。
(江部 満)
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- 明治図書