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入学したての1年生にトークだけで勝負するのは無謀です。手品、ペープサート、ぬいぐるみ、紙芝居、先生自身による変装(笑)など、視覚的なあらゆる手段を使いながらのトークで引き込んでいくことが私のセオリーです。パッと目に入るものの印象が強ければ強いほど、聞く耳をダンボにしてくれますよ。
また、何かになりきって話すのも手軽で有効な手段です。普通に話している途中に「〇〇だぴょん!」(子どもたち爆笑)「あっ、いけないいけない、先生は実はカエルということがバレるじゃないか」などと言いながらトークを進めると盛り上がります。
あの手この手で先生自身が楽しんでトークの演出をすることが大切ですね。
そうですね、6年生ともなると、1年生のようにはしゃいで聞いてくれるかと思いきや、ドン引き…ということもありますね。そこを逆手にとって、引いた瞬間に「ここ笑うところなんですけど…」「わぁ、先生サムいなぁ…(自虐)」と切り返すだけでドッと笑いが起こり、トークのやりとりがおもしろくなることもあります。
子どもが好きなお笑い、ユーチューバーの話題から、今日のニュースや身近な問題などを取り上げると、興味を示してくれます。伝えたいこととテレビのニュースを関連させて話したり、先生の体験談と絡ませて話したりすると盛り上がりますね。
声の大きさ、速さ、抑揚は意識しています。これを変化させるだけで、子どもに与えるインパクトが変わり、指導が入りやすくなりますね。
例えば、話を聞いてほしいとき、あえて早口で話したり、小さな声で話したりします。すると、子どもたちは「先生、聞き取れません! 今なんて話しましたか?」と聞き返してきます。こうして、自然に話の内容を聞きたい気持ちにさせたり、集中力を高めたりすることができます。
子どもと共に歩むこのお仕事。「学校の先生を楽しもう! 味わい尽くそう!」と自分自身がしかけていくと、ものの見方や考え方が変わりますね。
そんな気持ちでこの本を読んでいただいて、さらに元気になっていただいたら幸いです! まずは、試してみる。次に、アレンジしてみる。さらに、新しいトークやネタを創り出していく。とっておきの教室トーク&学級経営ネタを、思う存分楽しんでください!