きょういくじん会議
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プライバシーかコミュニケーションか―子ども部屋の必要性
kyoikujin
2008/5/20 掲載

 お子さんがいらっしゃる方にお聞きします。ご家庭に子ども部屋はありますか? または、今後作ろうと思っていますか? ご自身が子どもの時にご家庭に子ども部屋はありましたか?

 11日の毎日新聞の記事では、きょうだいとの共有も含め、子ども部屋のある家庭は、小学4年生の子どもをもつ家庭で8割、中学2年生をもつ家庭では9割にものぼるということ(02年文部科学省調査)、また子ども部屋にまつわる不安や工夫が報じられています。

 子どもの自立心向上、集中して勉強をさせるため、またはプライバシーを尊重したいという思いから子どもに専用の部屋を与えている家庭は多いようですが、一方で部屋に閉じこもってパソコンやゲームばかりして家族との会話がなくなったり、部屋を与えることが登校拒否や非行に走ることを助長させるのでは、などという不安もあるようです。

 『頭のよくなる子が育つ家』の著者、四十万 靖氏が、有名私立学校に合格した子どもをもつ家庭200軒以上を回って話を聞く中で共通していたこと、それは、「できる子は、子ども部屋では勉強しない」ということ。子ども部屋を与えているかどうかというよりも、リビングやダイニングで食事や団欒をするように勉強すること、すなわち親と子の仲がよく、絆が深いということが、自然と「できる子ども」を育てるのだそうです。

 欧米では、子どもには小さいうちから専用の部屋を与えると言われますが、それは寝起きをするための「ベッドルーム」であって、日本人が考えるような勉強部屋ではないということも言われています。

 子どもに「自分の部屋が欲しい」と言われたり、今さら子ども部屋を取りあげる訳にはいかないという声もあるかもしれませんが、記事にもあるように、子ども専用の部屋は完全に締め切るのではなく、鍵をつけない、ドアはなくすなどお互いの存在を感じられるようにしたり、ゲームやテレビを置かないということも必要かもしれません。また、寝る時以外では、なるべく家族共有の部屋で過ごすことができるよう、また子どもが過ごしたくなるよう、家族でコミュニケーションを多くとることが必要なのかもしれません。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
3件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2008/5/20 17:51:25
    子ども部屋は与えるけど、テレビ、パソコン、ゲームはリビングで、というのが良いと思います。
    • 2
    • 名無しさん
    • 2008/5/21 8:57:23
    きょうだいが少なくなっていることも、子ども部屋にひきこもる理由、親が心配になる一つにあげられそうです。
    自分が小さいときはきょうだいと兼用だったので、あまり部屋にはいたくなかったような・・・。
    • 3
    • こすもす
    • 2008/5/27 7:03:16
    私の主人は、小さなときから思春期まで、プライベートの部屋はなく、親の干渉がすごかったので、寝るまで家に帰らず、隠れて悪いことをしてました。まるで、見張られているみたいだったと。それから、自分の物を責任もって管理する、かたずけることが苦手です。
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