- きょういくじん会議
みなさんが小学生時代を過ごした小学校の校舎には何がありましたか。みなさんが勉強していた教室の様子をはっきりと思い出すことができますか。
東京都杉並区立高井戸小学校では、昨年3月に新校舎が完成しました。今回は久保田福美校長先生に新校舎をご案内していただきましたので、校舎の様子を少しご紹介します。
オープンスペース
各学年ごとのスペースには、3つの教室とそれと同じ広さのオープンスペースがあります。教室と教室を仕切る壁はありますが、廊下側の壁はありません。一見、他の教室の声が授業の妨げにならないのかなと思いますが、教室の中に入ってみると、隣の教室の声が聞こえず、子どもたちはしっかり授業に集中しているとのこと。逆に、授業を参観する側は、いくつかの教室を一緒にのぞけて便利ですね。
芝生のある屋上
小学校のホームページのトップページにもその写真が掲載されています。担任の先生がいれば、授業時間だけではなく、休み時間にも使えるとのことで、子どもたちのお気に入りの場所のようです。
ラーニングセンター
図書室とパソコンルームが一緒になっているスペースです。40台のパソコンが設置されているので、調べ学習のときには、本とパソコンの両方で調べものができるようになっています。
2階、3階の吹き抜けと大きな窓があるのでとても明るく、こんなところなら本を読むのが好きになりそうと感じました。
校舎の中央部分にあるので、実際、子どもたちは朝からこの場所に来て、本を読んでいるそうです。
バルコニー
ベランダでもなく、テラスでもない、「バルコニー」が各教室の南側に設けられています。高井戸小学校は井の頭線の線路にほぼ隣接する位置にあるのですが、この幅4メートルくらいのバルコニーが、ホームや電車から教室の中を目隠ししたり、電車の音を遮断したりする役割を果たしているそうです。カーテンや窓をあけて授業をできるので、明るく風通しもよくなっています。直射日光が入らず、楽しいエコスクールの秘密の空間です。
檜原村の杉板
校舎に入ると、まず一番に目がいくかもしれません。校舎の壁面すべてが同じ東京都の檜原村でとれた杉の木でできています。とってもいい香りで、やわらかなあたたかい雰囲気です。
東京都の小学校4年生が使う副読本の事例地にもなっている檜原村。副読本で取り上げられている場所からやってきた木だよ、と子どもたちに言えるのもいいですね。
「花と緑いっぱいのエコスクール」・・・。高井戸小学校のめざす学校です。高井戸小学校は、杉並区の環境教育の研究指定校になっています。また、生活科・社会科の研究もスタートしました。子どもたちもお気に入りの新しい校舎は、研究を進める大きな手助けになりそうです。