きょういくじん会議
まじめなニュースからやわらかネタまで、教育のことならなんでも取り上げる読者参加型サイト
教育現場での活躍にも期待? 「iPad」登場
kyoikujin
2010/2/4 掲載
ブック革命―電子書籍が紙の本を超える日

 1月27日(現地時間)に米Appleが発表した、タブレット型コンピューター「iPad(アイパッド)」。皆さんはもうご存知でしょうか? 発売時期は3月末と少し先で、未だ全貌は明らかでないものの、ファン待望の新型デバイスの登場に一部メディアでは盛り上がりを見せているようです。

「iPad」ってなぁに?

 「iPad」は、ノートパソコン「MacBook(マックブック)」と、近ごろ利用者急増中のスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の間に位置するものだそうです。見た目は、巨大化した「iPhone」や「iPod touch(アイポッドタッチ)」という感じで、キーボードのない「MacBook」にも見えます。インターネットやメール、写真やビデオ、音楽の再生、ゲームなどの機能を備えている点は「iPhone」と同じですが、なにしろ画面がとても大きい(242.8mm×189.7mm。iPhoneの約7.5倍だそう)ので、すべての機能が格段に使いやすくなるようです。実は私も「iPod touch」ユーザーなのですが、画面が小さいためにキーボードがどうしても打ちにくくて、結局は携帯電話でメールすることが多くなっています。たしかに画面が大きくなれば、キーボード操作がだいぶ楽になるかと思われます。また、インターネットの画面がパソコンと同じように見られる、デジタルフォトフレームのように使える、など利点は様々のようです。

電子書籍ブームがやってくる? 

 しかしながら、世界中から注目を集める「iPad」の新しさは「画面が大きくなった!」ということだけではありません。「iPad」最大の目玉は、電子書籍の閲覧に本格的に対応するという点ではないでしょうか。アメリカ以外での展開はまだ未定のようですが、アメリカ版「iPad」は「iBooks(アイブックス)」という電子書籍閲覧アプリケーションを搭載しており、「iBooks Store(アイブックスストア)」という配信サービスで電子書籍を購入できるようになるとのこと。
 日本ではまだあまり普及していない電子書籍ですが、世界では少しずつ広がりを見せていて、アメリカの通販大手、Amazon.comの電子書籍リーダー「Kindle(キンドル)」は数百万台規模のヒット商品になっています。日本へは本格上陸していないため、私も外国の方が利用しているのを見たくらいなのですが、「iPad」の登場によりさらなる加速が予想される電子書籍ブームの波は、私たちの国にも確実にやってくるでしょう。

「iPad」×教育?? 

 そんな「iPad」が教育現場でも活躍するのでは?という期待の声も、一部ではささやかれているようです。たとえば、視力が弱い子のための拡大教科書として。拡大・縮小・ページめくりが簡単にでき、美しいカラー画面をもった「iPad」なら、拡大教科書にぴったりだろう、というのです。確かに拡大教科書は非常にかさばり、使いづらさも否めません。もしも「iPad」が電子書籍リーダーとして充分な機能性を発揮するとしたら、拡大教科書という使い道もありえない話ではないでしょう。
 以前の記事でもお伝えしたように、実際に「iPod touch」は教育現場で活用されているようでしたし、「iPad」も意外な利用法で教育に役立てられていくのかもしれませんね。見守っていきたいところです。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの受付は終了しました。