きょういくじん会議
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ハッピーマンデー制度がなくなる? 祝日法改正検討へ
kyoikujin
2010/2/17 掲載
記念日・祝日の事典―付・世界の祝祭日

 早いもので、ハッピーマンデー制度が施行されてから、今年でちょうど十年目になります。初めて施行された2000年には、成人の日と体育の日が月曜日に移され、それぞれ三連休になりました。
 十年が経ち、そろそろ三連休の過ごし方にも慣れて(?)、ようやく軌道に乗ってきた感のあるハッピーマンデー制度ですが、もしかすると、廃止になってしまうかもしれません。

  14日の産経新聞の記事によると、今国会で祝日法の改正案が提出される予定だそうです。改正案には、大型連休を地域ごとにずらすこと、そして、ハッピーマンデー制度の廃止が盛り込まれているそうです。

◎ハッピーマンデー制度

 ハッピーマンデー制度は、1998年の祝日法改正の際に初めて盛り込まれました。主に、三連休を増やして観光などに行きやすくし、経済効果を高めることが目的とされました。先に述べたように2000年の施行の際には成人の日と体育の日が移され、その後は2003年に海の日と敬老の日が、月曜日に移動となりました。敬老の日が9月の第三月曜日とされたことで、去年、シルバーウィークと呼ばれる長い秋休みが生まれたことは記憶に新しいところだと思います。シルバーウィークには長期の旅行に出かける人も多く、大きな経済効果が生まれたようです。
 しかし一方では、ハッピーマンデー制度はもともとの記念日の意義を損なっている、学校などで月曜日の授業の時間数が足りなくなり調整が煩雑になっている、といった批判もあります。

◎祝日法の改正主眼は?

 今回提出される予定の改正案には大きく二つの柱が盛り込まれています。ハッピーマンデー制度の廃止と大型連休の地域ごとの分散の二つです。
 ハッピーマンデー制度の廃止は、従来から指摘されているように、記念日の意義を重要視すること。そして、大型連休の分散は、観光地が閑散期にも客を呼べるので、地域の活性化へつなげたいという意図があるようです。
 もしこの改正案が施行されれば、大型連休の混雑の緩和にも役に立ちます。しかし一方で、全国に支社を置くような大きな企業では、分散すると休みが取れなくなってしまう人が多くなるのでは、という懸念もあります。また、地域ごとに休みが異なると、コンピューターのシステムの変更などにも大きな労力を割かなければならず、大変な作業になってしまうそうです。

 休みの取り方は、個人個人のライフスタイルと密接に関わってくるものです。全員が「これがよい」という休み方を決めるのはなかなか困難なことだと思いますが、改正案提出をきっかけに、もう一度休みの意義を考えてみるのも必要なことかもしれません。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
1件あります。
    • 1
    • 名無しさん
    • 2010/2/19 18:34:08
    関東の東京、埼玉、千葉、神奈川は分散しないと人が多過ぎて交通網の混雑には効果がないと思いますが、分けたら分けたで、家族の誰かが越境して通勤・通学している家族は困ってしまいますね。
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