PISA数学的リテラシー10位―新指導要領で理数は先行実施も?
4日に公表されたPISA2006の結果では読解力、科学的リテラシーとともに、数学的リテラシーについても前回(2003年)の6位から10位と順位を落とした日本。この結果を受け、文部科学省が「数学的リテラシーについては6〜13位の上位グループにいる」との見方を示したことが5日の朝日新聞で報じられたが、前々回(2000年)に1位であった順位は6年間で10位にまで大幅に下落したことになる。
文部科学省のホームページには過去の問題例(PDF)の一部が掲載されている。数学的リテラシーの問題では、為替レートが変わった時の両替や盗難事件の発生件数のグラフについて理由や説明を記入するものもあり、単に公式を当てはめて答えが出るようなものではなく、リテラシー(=応用力、活用力)をみる出題になっていることがわかる。
この結果を受けて、渡海文科相が移行措置期間中の新指導要領の先行実施について改めて言及し、文科省も5日発行のメールマガジンで「指導内容増加が見込まれる算数・数学、理科を(先行実施の)対象として検討する」ことが必要としている。7日には中教審の教育課程部会で、今回のPISAの結果を踏まえた審議も行われるそうだが、先行実施がどのような形になるのか、今後の審議の行方に注目したい。
この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
と授業で両立させるのはなかなか難しいですよね。
科学的リテラシー、数学的リテラシー、読解力とジャンルは違いますが、思考力や資料活用など、本質的には同じ系統の問題だと思いますので、いっそ「リテラシー」って教科をつくってはどうでしょうか。
「上位グループにいる」ってママに言い訳する中坊じゃあるまいし…
これだけ落ちていると、お遊びの英語をやっている暇があるのかという意見が強くなりそうですね。