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文科省は、全国の中高一貫教育校設置状況など、高等学校教育の改革に関する推進状況を27日に公表した。平成20年4月現在、中校一貫教育校は前年より2割増の334校。総合学科や単位制高等学校といった近年制度化された新しいスタイルの高等学校も、少しずつ増加してきているようだ。
制度化10年目の中高一貫教育校は全国で334校に
中高一貫教育制度は、中等教育の多様化を目的として平成11年度より制度化された。平成11年当初は全国で4校のみだったが、平成20年4月現在は334校で、前年より54校の増加となった。43都道府県に設置されており、内訳は、中等教育学校36校、併設型219校、連携型79校。私立の併設型が約半数を占める。
平成21年度以降に設置が予定されている中高一貫教育校は31校という。
新しいスタイルの高等学校も全国に広がる
総合学科は、普通科及び専門学科に並ぶ新しい学科として平成6年度から制度化されたもの。普通教育と専門教育とを総合的に行い、幅広い選択科目の中から生徒が自分で科目を選択して学ぶことができるのが特長だ。
平成20年4月現在は334校で、前年より12校の増加となった。
一方、単位制高等学校は、生徒の幅広いニーズにこたえる多様な履修形態を可能にするため制度化されたもの。当初は定時制・通信制のみだったのが、平成5年度からはは全日制課程にも拡大されている。
平成20年4月現在は857校で、前年より50校の増加となった。
これらの制度は、「従来の普通科=進学」、「職業学科=就職」という枠に収まりきらない子どもたちにも柔軟に対応できるよう作られたもの。個に応じた教育を推進するため、生徒自身の主体性を重んじ、履修科目の選択幅を拡大している。
現在、公立の総合学科高校、単位制高等学校ともに全ての都道府県に設置されている。このうち、総合学科高校について、文科省では、通学範囲に少なくとも1校を整備することを目標としているという。