1 笑いはゆとりのバロメーター
職員室に笑いはあるだろうか。学年部会で笑いはあるだろうか。
笑いはゆとりのバロメーターだ。極端な話だが、身に危険が迫っている状態で笑う人はいない。緊張している場面では笑う心のゆとりは生まれない。
しかし、仕事において緊張感がないのもよくない。緊張感のない仕事ぶりで、よい成果を出せるはずがないからだ。
故・桂枝雀というプロの落語家は、笑いは「緊張と緩和」で起こると言った。緊張から緩和する瞬間に笑いが起きるというのだ。
仕事においても、この「緊張と緩和」が大切なのではないだろうか。
例えば、学年行事を実行することを考えてみよう。計画、指導、実践の積み重ねがあって、見事成功したとする。そこまでいわば緊張の連続であったはずだ。無事終了となれば、精神が緩和し、自然に笑いが生まれるのではないだろうか。この笑いは、良質な笑いである。達成感に満ち溢れた笑いほど美しいものはない。
こういうときこそ、リーダーは率先してゆとりを楽しみたい。ときには、勤務後にみんなで喫茶店に行き、お茶することを提案してはどうだろうか。
2 ゆとりを楽しむための仕掛け
我が校のある学年掲示板では、時折おもしろいコメントが入った教師たちの写真を掲示している。例えば、ある若い男性教師が女性教師を見つめている写真が掲示され、「つい私は見とれてしまいます」とコメントが入っていたことがあった。実際は、女性の向こう側に置いてあった物にたまたま注目していただけらしい。しかし、あたかも男性教師が女性教師に見とれているように見えたので、そこにいた同僚が急いでシャッターを押したのだという。その写真にコメントを入れて、学年掲示板に貼っておくだけで、楽しい会話と笑いが生まれる。ここから心のゆとりも生まれるのだ。みんなが話題にするので、さらに写真が増え、ますますゆとりを楽しんでいることが写真の枚数からもわかる。
また、我が校では勤務時間後に整体サロンが開かれることがある。ある教師が整体の勉強をしていて、他の教師がその実験台になっているとも言えるが、効果があるのでサロン入室には予約が必要となるほどだ。もちろん、その部屋では会話が飛び交っている。笑いも聞こえてくる。
以前は、「ストーブ談義」というものがあった。若い教師はこの言葉を知っているだろうか。私はストーブを囲んで、先輩教師と他愛もない話をどれほどしたことだろうか。もちろん、ときには指導も入る。こちらも相談をする。家族の話となる。恋愛の話もする。ストーブが教師間の距離を縮めてくれていた。まさに教師同士の関係を温かいものにしてくれていた。だが現在は、エアコンの前に集まるわけにはいかない。
ストーブに変わるものを考えたとき、1つ見つけた。休日、どこかに出かけた際に、訪れたところの名物お菓子を持ち寄ることにしたらどうだろうか。それを紹介しながら、みんなで味見をすればいい。訪れたところを話材にして情報交換するのだ。
このように、リーダーとして、ゆとりを楽しめるような何かしらのしかけをしたいものだ。緊張する日々の中で、気持ちがほっとする、心が緩和するときを互いに楽しみたい。
今回のPoint!
ゆとりを楽しむ仕掛けで、仕事にメリハリをもたせる。
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- まゆゆ
- 2015/1/4 21:14:54
職場内の和やかな雰囲気、憧れます。7時過ぎに出勤して子ども達が下校する3時まで、お茶を飲むことも許されず。うっかり職員室でお茶していようものなら、「児童につけ!」と叱責されます。放課後、教室で仕事していると、「節電のため職員室で仕事してください」と言われる始末。息苦し〜い。職員室で、管理職が耳ダンボでパソコン打っている脇で、雑談はできません。