- 菊池道場の価値語録
- 学級経営
2学期に入って,約1ヶ月が経過しました。2学期は学習発表会や公開研究会など、非日常のイベントが盛りだくさんです。そろそろ「個」の成長に加えて「集団」としても成長させていきたい時期です。今回は,そんな非日常のイベントに向けて「集団」の成長を加速させる価値語録です。
プラスの流れに乗ろう
人は楽でマイナスな流れに乗ってしまいがちです。しかし、それでは自分を成長させることはできません。プラスの流れに乗って自分自身も集団も成長させていきましょう。
2学期のはじめ、担任の出張で自習体制となることがありました。先生がいないわけですから、様々なことを適当にやってしまうこともできたはずです。しかし、日直が授業のはじめと終わりに自主的に号令をかけたり、学級委員が無駄な話をしている友達に声をかけたりするなど、プラスの流れを作ったそうです。そして、そのプラスの流れに他の子どもたちも乗って、クラスみんなでプラスの行動を作っていきました。放課後に出張から戻ってみると、黒板にはクラスの友達の頑張りがたくさん書いてありました。自分たち自身でプラスの流れに乗って成長しようとする気持ちが伝わってきました。
マイナスの流れに乗ってしまう子どもを叱るのではなく、プラスの流れに乗る子どもをほめてその価値をクラスの中に広げていくことで、「集団」としての成長はますます加速していくことでしょう。
一人も見捨てない
自分だけできていればいいのではありません。集団生活をしている以上、個の成長と集団の成長の両方が大切です。一人も見捨てず、集団の力を高めていきましょう。
この価値語はもともと2年前の菊池省三先生の学級で生まれた価値語です。
2学期に入り、体育の授業でバスケットボールの単元が始まりました。授業のはじめに8グループに分かれて練習を行うよう指示を出しました。しかし、ある一人の子どもは話を聞いていなかったため、どこに行けばいいか分からず体育館の中をウロウロしていました。すると、それに気付いた子が「〇〇くん、こっちよ」と声をかけてあげる姿が見られました。
年度はじめであれば、もしかしたらウロウロしている姿を見てバカにしたり笑ったりする子どももいたかもしれません。しかし、成長した集団ではそうはなりません。このように一人も見捨てない空気がクラスの中に出てくると、「集団」としての成長が加速していくことでしょう。
いい意味で無視をしよう
友達を無視することはよいことではありません。しかし、無視をすることで、自分にとっても友達にとってもプラスになる場合があります。いい意味での無視をしましょう。
新学期当初は、授業中に友達に話しかけられると、授業に全く関係ないことでも返事をしてしまう子どもがたくさんいました。中には、ずっと後ろを向いてどうでもよい話をしている子どもさえいました。
しかし、1学期の終わり頃から、今何をするべきなのか、正しい判断をすることができる子どもが増えてきました。子どもたちは、無視をすることで自分も友達も成長できるということに気付いたのです。友達のためにも無視しようという考え方が広がっていきました。
この価値語が教室中に広がれば、授業中、学びのある内容については友達と話して、学びのない内容については無視をして、互いに「集団」の成長を高めていくことでしょう。
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