
- ハッピー先生の授業レシピ
- 指導方法・授業研究
ため息をついてみる
ある理科の時間(5年の「発芽の条件」)のことです。
授業の始まりの礼が終わると、僕はすぐに「はあ〜」と大きくため息をつきました。
子どもたちは、「先生どうしたん?」と聞いてくれます。その言葉を聞き、「イヤ、君らに話しても仕方ないことやからいいよ。さっ、授業始めよか」と言うと、子どもたちから様々な反応が返ってきます。
「先生、話してや」という声を待ち、「じゃあ、聞いてくれる? あのさ、この間この植木鉢に種を植えたんやけど、何も芽が出てこーへんねん」と言うと、子どもたちは「それさ、水あげた?」「肥料はあげてる?」「日光の当たるところに置いてる?」などたくさんの意見を言ってくれました。
そして、僕はさらに「えっ! 芽が出るためには、そんなにもいろんなことをしなあかんの? 本当?」ととぼけました。そうすると、「水はいるけど、肥料はいらんのと違う?」「いや、日光もいらんやろ」「いや、いるで」…と、子どもたちの間で話し合いがどんどん進んでいったのです。
「こんなのあり得るの?」
ある社会科の時間に、「この前、『こんなのあり得るの?』っていう絵を見つけたんやけど、見たい?」と聞きました。
子どもたちが見たいと言うので、その絵をチラッと見せて、「なっ、すごいやろ!」と言いました。すると子どもたちは、「全然見えへん。もっとちゃんと見せてーや」と言います。そこで、「そんなに見たいんかぁ。じゃあ前おいで」と声をかけ、黒板の前に集めました(ちなみに、1時間の授業の中で、様々な形態をとることで、子どもたちの集中力がリセットされ、結果、集中力が長続きします)。
実際黒板に掲示したのは、養殖のいけすで男の人が魚にエサをあげている絵なのですが、僕は「なっ、すごいやろ。これ、たぶん魚のサーカスやで」と言いました。すると子どもたちから、「違うよ、これは魚を育ててると思います」「海で魚が逃げられへんように囲って、育ててると思います」「養殖って聞いたことある」といろんな意見が出てきました。実は、この一つひとつの意見が、この後資料を調べる際の観点にもなっています。
子どもたちの意見を集約していくことで、「この絵はどんな漁業の様子なのだろうか」という学習課題ができ上がりました。
子どもの意識の流れを感じながら
授業の最初のひと言をいつも意識していると、子どもたちは授業の始まりから自然と教師の声に耳を傾けるようになります。教師は、“この一言を言うと、子どもはどんな反応をするかな?”“この一枚の資料をこう提示したら、どんな反応をするかな?”と、いつも子どもの意識の流れを感じながら授業することが大切だと思います。
子どもの意識の流れがつながらない、ブツ切りの授業だと、子どもは意欲的には動かなくなります。
今日の授業で、子どもはどんな意識をもって授業を受けていましたか?