20日の組み合わせ抽選会で、グループリーグの対戦カードが決定した、今夏に行われる北京オリンピックのサッカー。日本代表男子は、ナイジェリア、米国、オランダと同組になったが、欧州予選(U21-欧州選手権2007)で優勝し、本大会でも優勝候補の一角と目されているオランダは、伝統的に年少世代からの選手育成に定評がある。
強豪国を支える統一的な育成システム
人口約1600万人と、欧州の中でも決して大きな国ではないオランダが、これまでドイツやフランスといった周辺のサッカー強豪国と互角に渡り合ってくることができた大きな理由のひとつに、同国サッカー協会主導による統一的な選手、指導者の育成システムがある。
同国のサッカーに関する教育部門を統括するサッカー協会「アカデミー」では、全国統一した指導プログラムの普及や、『コーチング』という協会公認の指導書の出版活動やライセンス制度などによって、質の高い指導者の育成をはかっている。
サッカーだけに傾倒しない育成理念
このように、サッカー協会を頂点として、全国約2万のクラブチームで6歳から組織的な選手育成を行っているオランダだが、早期選別によるサッカーエリートの育成を目指しているわけではない。
たとえば、幾多の世界的な名プレイヤーを排出してきた欧州屈指の強豪クラブ、アヤックス・アムステルダムの下部組織「アヤックス・アカデミー」では、育成目標として、サッカーの技術、戦術、身体能力などと並んで、社会適性力や規律性の向上などが掲げられている。
育成システムについても、15歳までは練習週3回、試合週1回とするなど、子どもの発達段階に配慮し、家庭や学校での生活を最大限に尊重している。
また、プロサッカー選手として成功しなかったときのリスクを避けるために、「アヤックス・アカデミー」所属の選手に、高等学校の卒業を義務付けるなど、現実的な子どもの将来まで見据えた育成を行っている。
- オランダサッカー協会公式サイト
http://www.knvb.nl/oranje/nieuws - アヤックス・アムステルダム公式サイト
http://www.ajax.nl/
大成はしませんでしたが、クライフェルトなどは好きな選手でした。
アヤックスの選手が外国のリーグに行っても成功することが多いのは、
ちゃんとした教育が行われているのも原因かもしれませんね。