- きょういくじん会議

7日から9日にかけて東京ビッグサイトにおいて、教育ITソリューションEXPOと東京国際ブックフェア、およびデジタルパブリッシングフェアが同時開催されました。今回は、ICT環境の整備が進み、ますます関心の集まる電子黒板について、教育ITソリューションEXPOで見かけた最新事情をお伝えしたいと思います。
遠隔操作にテレビ後付け型、3D対応も!
教育ITソリューションEXPOは、学校や学習塾向けの様々なITソリューションが集まった見本市です。第1回となる本年の開催では、学校経営からセキュリティ関連・eラーニングなど、学校のシステムに関わるツールや製品が一堂に会しました。
中でも注目を集めていたのは、普及が進みつつある電子黒板でした。30社近くの企業が電子黒板を出展していて、各社とも以前よりコストパフォーマンスや耐久性が向上した製品を展示していました。また、様々なアイデアで他社と差異化を図っている会社もあります。
シスコシステムズ合同会社の「遠隔キャンパス間ゼミ、授業ソリューション」は、電子黒板で行われている授業の進行を、ブラウザ経由でどこからでも閲覧できるというシステムです。先生が電子黒板上で行った操作が、リアルタイムで手元のiPadなどの端末に反映されていました。このシステムを使えば、家にいながら、もしくは遠く離れた学校にいても授業に参加することが可能です。電子黒板上で展開された授業内容を記録しておくこともできるそうです。
その他では、教室にある大型地デジテレビを電子黒板に変えてしまう、後付け型の製品も提案されていました。パイオニアソリューションズの「後付け電子情報ボードCBS-01」と、日立ソフトの「PX-DUO-50V(F)」は、50インチ型のプラズマテレビに取り付けるタイプの電子黒板フレームです。対応する地デジテレビは限られていますが、大型のプラズマテレビがすでに配備されている学校は、導入の検討をされてみてはいかがでしょうか。
さらに、三洋電機が展示していた「PDG-DWL2500J」は、今話題の3D映像に対応しています。対応するメガネをかける必要があるのですが、将来、3Dに対応した電子黒板用のソフトが発売されるかもしれません。
以前までは、まったく新しい未来の道具と感じられた電子黒板も、今回の教育ITソリューションEXPOでは、現実の教室で使われる教材として洗練されていた印象を受けました。電子黒板が当たり前のように教室にある光景も、遠くない未来に実現するのかもしれないと感じた展示会でした。