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「特別支援教育士」6年間で14倍に、その6割は教員
kyoikujin
2008/4/19 掲載

 「特別支援教育士」の資格取得者が交付開始から6年間で14倍に増えたと10日、共同通信社が報じました。
 取得者の6割は教員と、本格的に始まっている特別支援教育の学校現場において、具体的にどう支援の必要な子どもたちに接していけばよいのかを学んだプロが増えてきていることがわかります。

 特別支援教育士とは、特別支援教育士認定協会日本LD学会とともに認定する資格で、LD・ADHD等へのアセスメントと指導に関する専門家であることを示します。認定を受けるには、(1)LD学会の会員で、(2)LD・ADHD等の関連職種に決められた期間以上従事し、さらに特別支援教育士認定協会が主催する多岐にわたる養成セミナーを受講しなくてはなりません。

 平成14年の全国実態調査(文部科学省)から、通常学級の中に知的発達に遅れはないものの学習面や行動面で著しい困難を持つ子どもが6.3%いることがわかり、その子どもたちへの対応が叫ばれるようになりました。そして、平成19年度からは、本格的に特別支援教育が始まり、小・中学校では校内委員会が設置され、特別支援教育コーディネーターや支援員が配置されるようになるなど整備体制も進んできました。

 特別支援教育士認定協会の養成セミナーは、愛媛大学、兵庫教育大学などで授業単位を資格認定ポイントへ振り替えることもできるようになってきており、今後もさらに本資格を持った“特別支援教育のプロ”教師が増えるのではないかと考えられます。

 特別支援教育士資格認定協会会長の竹田契一先生は報道を受け、

 今回の特別支援教育は、特に一人一人の教育ニーズをしっかり把握することにより、この子は『どこでつまずいているのか』の認識がもてる教師を育て、その子どもたちの持てる力を伸ばし、幼児期から学校卒業までの生活や学習上の困難を改善・克服していくために必要な支援を行うものです。これからの教育現場は、アンテナを張り巡らせたきめ細かいかかわりの中で、ニーズに気づくシャープな感性が教師に要求されてきます。すなわち特別支援教育のプロを目指す教師の養成が不可欠なのです。

とさらなる意欲を語られていました。

この記事は、『きょういくじん会議』の記事を移転して掲載しているため、文中に『きょういくじん会議』への掲載を前提とした表現が含まれている場合があります。あらかじめご了承ください。
コメントの一覧
1件あります。
    • 1
    • 勉強中
    • 2008/5/10 5:06:47
    特別支援教育士、結構とるの大変な資格ですね…。
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