- 大前暁政の“欲ばり”時間術
- 教師力・仕事術
仕事をその場で終わらせる「その場主義」を取り入れると、時間は大幅に節約できます。その場主義を取り入れるべき仕事とは、どんなものでしょうか?
後から時間をとる必要があるかどうか
後から特別に時間をとらなくても、その場でできる仕事はその場で終わらせていきます。
かつての私は、日記のコメントを放課後に書いていました。というのも、放課後だけは、唯一まとまった時間がとれたからです。
しかし、これは、まとまった時間がとれる放課後にわざわざやらなくても、朝自習の時間にやってしまうことができる仕事です。
朝自習の時間は15分と決まっています。プリントを日直が配付し、そのプリントに従って、子どもたちは自習を行います。
プリントには、答えも解説もついていて、わからなければ答えや解説を見てもよいことになっています。終わったら読書です。
自習ですから、基本的に子どもだけが黙々と問題を解いていきます。
答えと解説つきですから、特に質問も出ません。
そこで、朝自習の間に日記のコメントをさっさと書いていきます。算数や漢字の宿題も○つけはすべて子どもがやってきているので、ハンコを押すだけです。
朝自習が終わるころには、日記と宿題のチェックはすべて完了します。
「その場主義」で行うとよい仕事
テストも、提出した子からすぐに採点していきます。
採点したら、即返却します。時間があれば、テスト直しもさせます。テストの直後に間違い直しをするから、時間がかかりません。
漢字テストの○つけは、その場で子どもにさせます。
さらに、集めるときに100点の子とそうでない子に分けておきます。
ほとんどが100点であれば、100点ではない子の点だけ記録簿につけるようにすると、その場で記録も完了します。
夏休みの作品発表なども、その場でできることはやっておきます。
子どもが作品発表をしている最中に、カードにコメントを書くのです。
発表が終わったら、カードを子どもに渡し、作品に貼らせます。教室の後ろに置かせれば、それで作品展示が完了します。自由研究も、図工作品も、科学研究もすべて、発表後には掲示も完了します。
普段の図画工作の授業で作品発表会をする際にも、名前と説明の紙を作品に貼らせ、掲示までをその場でやってしまいます。子どもによって作品の説明欄に自分の工夫を記入するのに時間差がありますから、書けた子から掲示をしていきます。教師は掲示をしていますが、子どもは作品鑑賞会を同時並行で行います。これで、鑑賞会も掲示もすべてをその場で完了できます。
ちなみに私は、鑑賞会中に評価も終わらせています。作品鑑賞会は時間がかかるので、子どもの作品を評価する時間は十分にあります。
このように、記憶が新しいうちにできる仕事をその場でやるようにすれば、より仕事を効率的に終わらせることが可能です。
その場で片づけられる仕事はその場で片づけよう。特に、記憶が新しいうちにやった方が効率的な仕事は、必ずその場で終わらせるようにしたい。